正教会のカレンダー ふたつの周期 移動祭日と固定祭日

正教会の一年は二つの周期に則って作られています。一つは、復活祭を中心にした移動祭日で、「三歌斎経」「五旬経」に載っています。毎週変わる八調も復活祭を基準にして始まります。もう一つは何月何日と固定された祭日で、「祭日経(月課経)」に載っています。
毎日の礼拝は、この両方の暦を組み合わせて、時課経の固定枠のなかに当てはめて構成します。

正教会は「暦」を大切にします。信仰は生活だからです。教会の礼拝は暦の軸になっています。

夕刻から始まる1日の周期、日曜日(主日)を中心とした1週間の周期があり、水曜日金曜日に斎します。1年の周期には、復活祭を中心とした移動祭日の周期と日付の決まった固定祭日の周期があります。復活祭、ペトルパウエル祭、生神女就寝祭、降誕祭の前には特別の長い斎期間があり、食べ物や生活を節制し、祝いの時を待ちます。読まれる聖書の箇所も千年以上も前から決まっています。

『使徒経』の後半の付録部分に、移動祭日は「年中の唱和詞及び提綱又周年毎日の使徒経の索引」として、「パスハ(復活祭)」から始まっています。固定祭日は「12ヶ月の聖暦」として31ページ以降に載っています。ここにはその日の聖体礼儀で読まれるポロキメン、使徒経の箇所、アリルイヤの調と句などが載っています。


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