教区定例学びの会 柳井原

 2007年を迎え最初の定例学びの会は1月8日の成人の日、岡山県の柳井原教会(管轄・長司祭グレゴリイ小川公神父)で行われました。講師は大阪教会のダヴィド水口神父でテーマは「アウラアムの懐」と題しパニヒダの祈祷文の解説。正教会がパニヒダ(死者記憶の祈り)で願い祈る「天国」「救い」「罪の赦し」「安息」といったものは決して固定的な状態ではなく、限りなく高まってゆく「経過」であり、人は天国においてもなお聖なる者に向かって成長することを止めないという、救済についての正教の根本的理解に深く結びついていることを、やさしくていねいにご講話されました。

 参加者は地元の方たちに大阪、京都、名古屋、そして遠く九州からの参加者もまじえ16名。信徒の交流も和やかなものでした。特に、大阪教会の方々は1962年に大阪の新聖堂が建設された際に柳井原教会に建物とともに寄贈された「仮聖堂」のイコノスタスに対面し、懐かしさもひとしおでした。この「仮聖堂」は戦災で天満橋の聖堂を焼失したあとその地に建てられたもので、イコノスタスは神戸のロシヤ人教会から譲り受けたものです。