教区「学びの会」鹿児島
      神はなぜ人となったか
 十一月二日(水)三日(木・祝)の二日間、ゲオルギー松島雄一神父様とマリヤ松島純子先生をお迎えして、教区「学びの会」が鹿児島正教会で開催された。
 いま九州では、正教の信仰を深めよう、奉神礼(祈祷)、ことに聖歌を充実させよう、がテーマとなっており、さる一月の熊本、人吉での開催につづく学びの会となった。
 二日夕方は、松島師の聖歌・祈祷文の解説を交えながら、マリヤ先生の聖歌指導。そのあと晩課の祈りを献げた。晩課にはなかなか参祷者がないので、この夕の祈祷はとても感動的であった。
 三日は痛悔機密、聖歌練習後、聖体礼儀。松島師には、学びの会の講話ばかりでなく、説教もお願いした。永眠者記憶のリテヤ後、昼食をはさんで、学びの会を開始。
 松島師は「神はなぜ人となったか」をていねいに話された。カトリック信徒メル・ギブスンの映画「パッション」を例に、ハリストス(キリスト)の受難・十字架を、罪の犠牲(いけにえ)として強調しすぎる危険性を指摘された。それよりも救いの福音、真の人間性の回復、光栄から光栄へと歩む、希望に満ちた信仰をもつよう、力のこもった講話をなされた。
聖歌練習では、マリヤ先生が、主の降誕祭聖歌を教材に、聖歌や祈祷文の詞句にこめられた意味を大切にし、心豊かに情感をこめて歌うよう教えてくださった。じつに充実した学び、祈りの時をもてた。当日は春日市の川勝兄ご一家、カトリックのヨセフ神父、南日本新聞の取材もあり、二日間で鹿児島・人吉の信徒ら三十人が参加。
 盛会に導いてくださった皆様のご参加・ご協力に感謝します。また一月二八日(土)人吉、二九日(日)宮崎での聖歌研修会に多くの皆様の御参加をお願い申し上げます。    (及川神父)