東北地方太平洋沖地震による
東日本主教教区の教会ならびに教区の被害状況について


4月9日更新


 このたびの東日本大震災の犠牲者の皆さまのご冥福を心よりお祈り申し上げますと共に、今もたいへん困難な状況に置かれている多くの人々が、一日も早く窮状から救われますよう、さらに原発のトラブルが一日も早く終熄するよう、神に祈ってやみません。 

 また地震発生直後から、世界各国の正教会また信徒のみなさんより、日本正教会の被災状況についてのお問い合わせがありました。当初、東日本主教教区のサイトおよび日本ハリストス正教会のサイトが地震の被害により更新、情報発信が難しくなっていたため、被害を受けなかった西日本教区のサイトより、最新状況をお知らせしてきました。 現在は日本ハリストス正教会の公式サイト、東日本主教区、仙台教会のサイトともに復活しています。

 心のこもったご心配のお便りを多数いただいております。お手紙の一部は「お見舞い」のページでご紹介しています。


 義援金は各教会でとりまとめ、あるいは以下の日本正教会の口座にお送りください。詳細は日本正教会ホームページ

■銀行名 ゆうちょ銀行 ■金融機関コード 9900 ■店番 019
■預金種目 当座 ■店名 〇一九 店(ゼロイチキユウ店) ■口座番号 0047756
■加入者名カナ表記:  ニホン ハリストス セイキョウカイ

リンク
日本正教会ホームページ
東日本主教教区ホームページ
仙台教会ホームページ

4月8日    仙台の主教セラフィム座下からの、第4回現状報告 pdf
3月25日 
  仙台の主教セラフィム座下からの、第3回現状報告 pdf
3月17日付
  東京の大主教、全日本の府主教ダニイル座下から、各教会の神品信徒宛の書簡 pdf
        仙台の主教セラフィム座下からの、第2回現状報告 pdf link(日本正教会ページへ) 
3月15日付  東京の大主教、全日本の府主教ダニイル座下から、各教会の神品信徒宛の書簡 pdf
         仙台の主教セラフィム座下からの、各教会の神品信徒あての書簡 pdf

各国各所から寄せられたお見舞い、援助の声明、メッセージ、サイト紹介

2011/4/08
仙台の主教セラフィム座下は4月5日と6日沿岸部の被災教会、信徒を訪問されました。全文はpfd版で。

(1)金成正教会
   
倒壊の危険性を指摘されていた聖堂は4月7日の地震により、さらに深刻な被害となる。
  クーポルの十字架が折れ、内部の漆喰壁が大幅に剥落。基礎石部分の亀裂が拡大し、さらに倒壊の危険性が増した。石垣部分も一部崩落。信徒会館も天井が落ちたり、壁に亀裂が多数生じた。信徒住宅が4月7日の地震により、教戸大きな損傷を受ける。

(2)気仙沼正教会
   
信徒2家族は避難所から親戚宅と教会信徒会館に移り居住。両家とも店舗全壊、家屋も壊滅状態で再開業は全く目途が立たない状態。
(3)盛正教会
   
大船渡地区に住む信者宅2戸と事務所1カ所津波により消失。信徒宅も数戸が半壊状態。信徒家庭の未洗者1名(佐藤永伍)は未だ行方不明。
(4)山田正教会
   
4月6日、現地視察。信者だちと会堂跡で会うが、未だ行方不明者1名(横田信子)。会堂跡地から焼けた聖器物を数点発見。信徒家屋・店舗の全半壊多数。町内のほとんどが焼失したために信者のほとんどが生活基盤を失う.
(5)仙台正教会
   
信徒家庭の未洗者1名(山本道子)は未だ行方不明。3週間の回の度重なる余震で、会館内のひびや亀裂が拡大。一部壁が剥落。仙台正教会所属の福島県いわき市居住の2家族は福島原発30キロ圏外で今の所問題無し。10キロ圏内の大熊町に居住していた小山家とは連絡が取れないが、親族宅に避難との未確諸情報有り。
(6)石巻正教会
   
4月6日朝、行方不明者1名(アンドレイ米里公良)の遺体が確認される。長男のフエオドシイ肇は依然行方不明。
   4月5日、石巻管轄内信徒及び仙台正教会信徒2石名によリ境内地の清掃と整備作業を実施

(7)涌谷正教会
   
行方不明だったモイセイ中川五代治の遺体を発見・確認。先に死亡が確認されている妻ソフイヤ中川つね子とも埋葬式の日程は未定。

     
セラフィム主教、マルコ小池神父、ミハイル
対中神父、山田教会跡地訪問(4月6日)
焼け跡から掘り出された聖器物 セラフィム主教、避難所にイリナ千葉詩子姉(気仙沼)を訪問
     
 石巻教会での清掃作業(4月5日)  石巻教会、後ろの窓際にワシリイ田口神父の
姿が見える。
 石巻、聖堂内部の清掃作業
     
 金成教会。聖堂中央のクーポル上の十字架が
4月8日の余震で折れた。
 金成、基礎部分の亀裂  金成、聖堂内の壁の剥落
     
 盛教会での犠牲者のためのパニヒダ    石巻、中瀬公園内の旧聖堂


2011/3/25
仙台の主教セラフィム座下から、これまでに判明した被害の報告がありました。全文はpdf版で。無事と思われていた内陸部の教会にも地震の被害が報告されています。

(1)石巻正教会
  ・聖堂及び司祭館への浸水は軽微なものであり、洗浄・清掃により使用可能。若干の補修が必要。
  ・津波被害による永眠者1名(ニカノル香味勉)。行方不明者2名(アンドレイ米里公良、フェオドシイ米里肇)。避難所生活者は教戸、数名程度。
(2)涌谷正教会
  ・津波被害による永眠者1名(ソフィヤ中川つね子)。行方不明者1名(モイセイ中川五代治)。
(3)盛正教会
  ・津波被害による永眠者3名(リュボフ伊勢美恵、ペトル伊勢大義、マルフア伊勢あい)。
(4)山田正教会
  ・津波被害による行方不明者1名。
(5)金成正教会
  ・栗原市の調査により、聖堂の基礎石部分に陥没があり、倒壊の可能性を指摘される。
(6)佐沼正教会
  ・地震被災により信徒数名の家屋・店舗の大規模な被害が判明、危険建造物指定を受ける。
   会堂もその可能性有り。
(7)気仙沼正教会
  ・会堂及び集会所は無事。
  ・信徒2戸家族は無事。しかし、家屋の被害が大きく、避難所生活を送るが教会集会所に移る予定。
(8)高清水正教会
  ・会堂屋根部分、内部壁亀裂等の被害有り。信徒は無事。

永眠者された方々の永遠の安息、行方不明者のご無事のために祈りましょう。
    

2011/3/22
気仙沼教会(主の復活会堂)無事。昨日、一関のマルコ小池神父が気仙沼を訪れ、教会と信徒の無事を確認しました。信徒2軒は避難所で暮らしておられるそうです。会堂の数メートル手前で津波が止まったそうです。

2011/3/21

津波被害にあった三陸海岸地方の5教会のうち、山田教会が破壊焼失、石巻は浸水したが無事、上下堤、盛教会も無事であることがわかりました。気仙沼教会の状況は不明です。気仙沼教会所属信徒2家族と連絡が取れました。内陸部の教会は大きな被害はありませんでした。東日本主教区では信徒の安否確認を急いでいますが、いましばらく時間がかかりそうです。

山田教会の現状 
(写真 3月18日撮影、アキラ荒川兄撮影)

   
 
山田ハリストス正教会、生神女福音会堂

上、被災後の写真 
津波によって破壊され、聖堂脇のブロック塀だけが残った。信徒の八割以上の安否が確認できた。

下、震災前の写真

盛教会の現状 (3月19日撮影)

盛ハリストス教会
主の昇天聖堂


この道路より右側は津波に飲み込まれたが、聖堂は奇跡的に難を逃れ、浸水もなかった。



2011/3/17

各地の教会の現状(セラフィム主教座下の現状報告から) 全文はpfd版へ

(1)石巻正教会
  ・地震発生以来、連絡が途絶えていた石巻のワシリイ田口神父様と奥様の無事を確認。聖堂と
  司祭館は今現在も水につかっているものの、倒壊の危険性は無し。
  ・ペトル佐々木憲一執事長が信徒の安否確認を継続中。
  ・香味勉兄の死亡を確認。(次男、尚之兄からの連絡による)
(2)涌谷正教会
 ・会堂建物は無事。ポリス山村雄執事長の無事を確認。(三女からの連絡による)信徒の安否を
  調査中。
(3)上下堤正教会
 ・ニーコン浅野喜一執事長ご一家は無事、自宅で避難。上記香味勉兄のご遺骨が安置されてい
  る。(次男、尚之兄からの連絡による)
 ・会堂は倒壊を免れている模様。
(4)盛正教会
 ・会堂建物は無事。信徒は一家族が現在も安否不明。
(5)佐沼正教会、高清水正教会
 ・今現在、両教会との連絡が途絶えているが、これは通信網の分断によると思われる。内陸部
  の教会であり、津波被害は無し。
(6)山日正教会
 ・会堂は破壊、焼失。イ言徒の安否は生存者を多数確認。全信徒の安否を確認中。
(7)気仙沼正教会
 ・今現在、連絡不能。

2001/3/17
ワシリイ田口神父さまと石巻教会無事


震災津波の発生以来、連絡が途絶していたワシリイ田口三千男神父さまがご無事なことがわかりました。現在マリア・マートシュカともども、教会の集会室司祭棟の2階で暮らしておられるそうです。1階は津波による浸水を受けましたが、2階は使用できるそうです。また聖堂部分も水はかぶったものの、破壊を免れました。執事長の佐々木憲一さんが市内の信徒家庭をまわって、安否を確認しておられます。


2011/3/16


大震災被災教会への義援金募集について
口座番号など詳細は
東日本主教教区のホームページに掲載されています。

2011/03/15現在

1)仙台の主教セラフィム座下および教役者、また仙台教会の聖堂、建物については無事が確認されています。

2)セラフィム座下管轄下の教会のうち、仙台、盛岡、一関など、内陸部の大半の教会については、いくつかの破損が報告されていますが倒壊は免れました。

3)しかしながら未曾有の大津波に襲われ、多くの都市が壊滅的に破壊された東北地方太平洋沿岸部の五教会(山田、盛、気仙沼、石巻、上下堤、信徒数約300名)と、内陸部三教会(涌谷、佐沼、高清水、約80名)については、現地の神品信徒との連絡がほぼ途絶状態となり、たいへん憂慮される状況です。

4)関東地方では、府主教ダニイル座下の主教座である東京復活大聖堂、および付属教会施設でいくつかの破損が発見されていますが、建物本体に大きな被害はありません。府主教座下および教役者、神学生、職員も全員無事です。現在の所、信徒で大きな被害を受けたという情報は入っていません。

5)関東地方の他の教会も、大きな被害の情報は入っていません。

以上ですが、今後、状況が少しずつ判明してゆくと存じますが、それに伴い逐次、ご報告いたします。