聖 詠 経
第一カフィズマ

第一聖詠
　ダワィドの詠
一悪人の謀 に行かず、罪人の途に立たず、壊乱者の位に坐せずして、ニ其心を主の法に置き、昼夜此の法を思念する人は福なり。三彼は水辺に植えたる木の、期に及んで其果を結び、其葉萎まざる者の如くならん、彼は其作す所皆之を遂げん。四悪人は否ず、乃ち塵の地面より風に吹き上げらるるが如し。五故に悪人は審判に立つを得ず、罪人は義人の会に立つを得ざらん。六蓋主は人の途を知る、悪人の途は滅びん。



第二聖詠
　ダワィドの詠
一諸民何為ぞ騒ぎ、諸族何為ぞ徒に謀る。ニ地の諸王興り諸侯相議り主を攻め、其膏つけられし者を攻む、三曰く、我等其縄を断ち、其鎖を棄てんと。四天に居る者は之を哂ひ、主は彼等を辱しめん。五其時憤りて彼等に言ひ、其怒りを以て彼等を擾さん、六曰く、我は彼より立てられて、シオン其聖山の王と為れリ。七我命を宣べん、主我に謂へり、爾は我の子、今日爾を生めり。八我に求めよ、我諸民を与へて爾の業となし、地の極を与へて爾の領となさん、九爾鉄の杖を以て彼等を撃ち、陶器の如く彼等を砕かんと。、十故に諸王よ悟れ、地の審判者よ、学べ、十一畏れて主に勤めよ、戦きて其前に喜べよ。十二子を恭え、恐らくは彼怒りて爾等途に亡びん。蓋其の怒り、速に起らん。凡そ彼を恃む者は福なり。



第三聖詠
一ダワィドの詠、其子アワェサロムを避くる時に作りし所なり.
ニ主よ我が敵は何ぞ多き、多くの者は我を攻む、三多くの者は我が霊を指して神より彼救を得ずと云う。四然れども主よ、爾は我を衛るの盾なり、我の栄なり、爾は我が首を挙ぐ。五我が声を以て主に呼ぶに、主は其聖山より我に聴き給ふ。六我臥し、寝子、又覚む、蓋主は我をふせぎ衛ればなり。七環りて我を攻むる萬民は、我之を懼れざらん。八主よ、起きよ、吾が神よ、我を救ひ給へ、蓋爾は我が諸敵の頬を批ち、悪人の歯を折けり。九救は主に依る、爾の降福は爾の民に在り。