準備週間
税吏及びファリセイの譬の聖福音經を讀む主日
「スボタ」の晩課に首誦聖詠の後に第一「カフィズマ」全分を誦す。
「主よ、爾に籲ぶ」に十句を立てて讃頌を歌ふ、八調經の主日の三、及びアナトリイの四、三歌齋經の自調の二、其第一は二次。第一調。
兄弟よ、ファリセイの如く禱るべからず、蓋自ら高くする者は卑くせられん。我等己を神の前に卑くし、齋して税吏の如く呼ばん、神よ、我等罪なる者を潔め給へ。
ファリセイは虚栄に勝たれ、税吏は痛悔に傾けられて、爾惟一の主宰に就きたり。然れども彼は高ぶりて福を失ひ、此は一も言ふことなくして恩賜を獲たり。ハリストス神よ、我を斯の歎息の中に堅め給へ、爾は人を愛する主なればなり。
光栄、第八調、主全能者よ、我涙が如何なることを能くするを知る、蓋エゼキヤを死
の門より起し、罪女を多年の罪より救ひ、税吏をファリセイに超えて義と爲せり。
----------------[税吏及びファリセイの主日 「スボタ」の晩課 1頁]---------------------
る、我を彼等に加へて、憐み給へ。
今も、順序の調の第一の生神女讚詞。
「リティヤ」には常例の如く本堂の聖人の讚頌。
光榮、第三調、吾が靈よ、税吏とファリセイとの別を知りて、此の高ぶる聲を惡み、彼の善き傷感の祈禱に効ひて呼べ、神よ、我罪人を潔めて、我を憐み給へ。
今も、主日の生神女讚詞、同調。
挿句に八調經の又讚頌。
光榮、第五調、我不法に因りて倦みたる吾が眼を擧げて天の高きを見る能はず。祈る、救世主よ、痛悔する税吏の如く我を接けて、我を憐み給へ。
今も、同調の生神女讚詞、「最尊き童貞女よ、爾は殿及び門なり」。讚詞、「生神童貞女よ、慶べよ」、三次。餅の祝福及び分與あり。又使徒經講義の誦讀。
【注意】斯の主日及び蕩子の主日に當る聖人の奉事式は、若し大聖人にあらず、又本堂の聖人にあらずば、金曜日の晩堂課に、或は本堂首長の定むる時に歌ふ。本堂の聖人は大聖人にあらずと雖、其祭日に行ふべき奉事は必其日に行ひて、他日に移すべからず。卽本堂の祭日の奉事は主の迎接の奉事の如く其の當日に行ふを規とす。
-----------------[税吏及びファリセイの主日 「スボタ」の晩課 2頁]---------------------
税吏及びファリセイの主日の早課
六段の聖詠の後に「主は神なり」、八調經の調に据る。主日の讚詞二次、生神女讚詞一次、并に常例の聖詠誦讀。八調經の坐誦讚詞。「ネポロチニ」の後に諸讚詞、「救世主よ、天使の軍は」。應答歌。品第詞、并に本調の提綱「凡そ呼吸ある者」。主日の順序の福音經。「ハリストスの復活を見て」。第五十聖詠。
光榮、第八調、生命を賜ふ主よ、我に痛悔の門を啓けよ、蓋吾が靈全く汚れし體の堂を衣たる者は爾の聖堂に向ひて朝の祈禱を奉る。願はくは爾仁慈なるに因りて、爾の恩寵にて我を潔め給へ。
今も、生神女讚詞、生神女よ、我を救の道に導けよ、蓋我恥づべき罪を以て吾が靈を汚し、怠りて生命を費せり。願はくは爾の祈禱を以て我を凡の汚より救ひ給へ。
次に第六調、神よ、爾の大なる憐に因りて我を憐み、爾が惠の多きに因りて我の不法を抹し給へ。
我不當の者は多くの犯しし罪を念ひて、畏るべき審判の日に慄く。惟爾の深き仁慈を頼みて、ダワィドの如く爾に呼ぶ、神よ、爾の大なる憐に因りて我を憐み給
---------------------[税吏及びファリセイの主日 早課 3頁]---------------------
へ。
規程は八調經の復活の、「イルモス」と共に四句に、十字架復活の二句に、生神女の二句に。
又三歌齋經の六句に。ゲオルギイの作。第六調。
第一歌頌、「イズライリは陸の如く淵を蹈み渡り」。
ハリストスは譬を以て衆を度生の更新に導きて、税吏を謙遜に因りて高くし、ファリセイが高ぶりに因りて卑くせらるるを示し給へり。
謙遜に因りて高くする尊貴の生ずるを見、高ぶりに因りて甚しき堕落の出づるを見て、税吏の善なるに效ひ、ファリセイの惡しきを惡め。
高ぶりに因りて凡の善は虚しくせられ、謙遜に因りて凡の惡は滅さる。信者よ、我等謙遜を愛して、驕慢の風習を惡まん。
萬衆の王は其門徒の謙遜ならんことを欲して、税吏の歎息と謙卑とに效ふを敎へ給へり。
光榮、主よ、我税吏の如く歎息し、息めざる涕泣を以て今爾の慈憐に來り就く。我をも宥めて、今より謙遜を以て生を度らしめ給へ。
生神女讚詞、女宰よ、我智慧と意思と希望、體と靈と神とを爾に託す。我を強暴
---------------------[税吏及びファリセイの主日 早課 4頁]---------------------
なる諸敵、諸難、及び將來の苦痛より脱れしめて、救ひ給へ。
共頌、「我が口を開きて」。
第三歌頌、「爾が信者の角を高うし。」
謙遜の者は諸慾の穢地より擧げられ、凡の傲慢の者は諸徳の高處より墜さる。我等其惡の風習より脱るべし。
虚榮は義の富を空しくし、謙遜は慾の多きを掃ふ。救世主よ、我等に之に效ひて、税吏の分に與らしめ給へ。
我等も税吏の如く膺を拊ちて、傷感を以て呼ぶ、神よ、我等罪人を潔めて、彼の如き赦罪を得しめ給へ。
我等信者は心の歎息と、涕泣と、祈禱とを以て務めて謙遜を獲べし、神より赦免を蒙らん爲なり。
光榮、我等信者はファリセイの高ぶる傲慢、甚しき驕、惡むべき誇、及び神に對する至りて惡しき頑陋を退けん。
生神女讚詞、潔き者よ、我獨爾を避所として頼む。願はくは我善き望を失はずして、爾の助を獲て、諸惡の害より脱れん。
坐誦讃詞、第四調、
---------------------[税吏及びファリセイの主日 早課 5頁]---------------------
謙遜は惡に盈ちたる税吏、歎息して潔めよと造成主に呼びし者を高くし、驕傲は不當なるファリセイ、高慢を言ふ者を義より墜せり。故に我等は善なることに效ひて、惡なることを退けん。
光榮、謙遜は昔税吏を擧げたり、蓋彼は泣きて呼べり、潔めよと、乃義とせられたり。我等皆惡の深處に陷りし者は彼に效ひて、心の深處より救世主に呼ばん、我等罪を犯せり、獨仁愛なる主よ、潔め給へ。
今も、生神女讚詞、至浄なる女宰よ、速に我等の禱を納れて、之を爾の子及び神に攜へ給へ。純潔なる女君よ、爾に趨り附く者の諸難を解き、無慙に爾の諸僕と戦ふ者の惡謀を破り、強暴を倒し給へ。
第四歌頌、「尊き敎會は浄き心より」。
僕の形に至るまで己を卑くせし言は謙遜を以て上升の最善き途と示せり。凡そ之に效ひて己を卑くする者は擧げらる。
義なるファリセイは己を高くして墜ちたり、多くの惡に壓せらるる税吏は己を卑くして擧げられ、失望せし者は義とせられたり。
狂愚は諸徳の富ある者の爲に貧窮の縁由と爲れり、謙遜は至りて貧窮なる者に義の富を獲しめたり、願はくは我等之を得ん。
---------------------[税吏及びファリセイの主日 早課 6頁]---------------------
主宰よ、爾は高ぶる者に敵し、謙る者に爾の恩寵を賜はんことを預言ひ給へり。救世主よ、今謙卑なる我等に爾の恩寵を降し給へ。
光榮、主宰救世主は我等を神聖なる上升に導きて、高くする謙遜を顯せり、蓋己の手を以て其門徒の足を洗ひ給へり。
生神女讚詞、童貞女よ、近づき難き光を生みし者として、輝ける光線を以て吾が靈の幽闇を散じて、吾が生命を救の道に導き給へ。
第五歌頌、「至仁なる神の言よ、切に祈る」。
我等は務めてファリセイの諸徳に效ひ、税吏の謙遜に順ひて、兩の者の不當なる自慢と諸罪の害とを惡まん。
ファリセイは馳すべき程に於て義に自慢を駕して、義を虚しくし、税吏は謙遜を同行者と爲して、高くする徳を得たり。
ファリセイは諸徳を厳なる車として乗らんと思へり、然れども徒歩にて行く税吏は欺息に謙遜を駕して、リディヤの車に乗るよりも疾く馳せて彼に先驅せり。
我等皆智慧を以て税吏の譬を暁り、來りて、其涙に效ひて、痛悔する神を神に捧げて、諸罪の赦を求めん。
---------------------[税吏及びファリセイの主日 早課 7頁]---------------------
光栄、我等主に敎へらるる者はファリセイの傲慢強暴にして甚しく高ぶる惡しき風習を遠く斥けん、神聖なる恩寵を失はざらん爲なり。
生神女讃詞、仁慈なる者よ、我等衆爾に趨り附く者に能力の杖を遺し、諸敵に
勝つを賜ひて、悉くの害より脱れしめ給へ。
第六歌頌、「誘惑の猛風にて」。
ファリセイと税吏とは共に生命の程を馳せたり。然れども彼は高慢に圍まれて恥かしく溺れ、此は謙遜に因りて救はれたり。
我等は生命の窮迫の程を馳せて、熱切に税吏の思に效ひ、ファリセイの憎むべき誇を逃るべし、然らば活きん。
我等生くる者の地に入りて絶えざる歡喜の居處を得んと望む者は、救世主イイススの規範と其謙遜とに效はん。
主宰よ、爾は己の門徒に高くする謙遜を示して、手巾を取りて腰に帯し、彼等の足を濯ひて、斯の規範に效はんことを命じ給へり。
光栄、ファリセイは諸徳を以て、税吏は諸罪を以て生を送れり。然れども彼は靈を害する傲慢に由りて卑くなり、此は謙遜の者と顯れて擧げられたり。
生神女讃詞、我質朴正直の者として造られしに、敵は我より其徳を剥ぎ、誘感を以
て我に犯罪と肉體の慾とを衣せたり。童貞女よ、今我爾の中保に因りて救はる。
-------------------[税吏及びファリセイの主日 早課 8頁]------------------
小讚詞、第四調。
我等ファリセイの高慢の言を逃れ、税吏の謙遜の言の高きに效ひて、痛悔を以て呼ばん、世界の救主よ、爾の諸僕を潔め給へ。
第二の小讚詞、第三調。
我等罪なる者は税吏の歎息を主に捧げて、彼主宰たる者に就かん。蓋彼は衆人の救を望み、悉くの痛悔する者に赦を賜ふ、父と同無原なる神にして、我等の爲に人體を受けたればなり。
同讚詞
兄弟よ、我等皆己を卑くし、歎息と涕泣とを以て良心を潔めん、我等信者が赦罪を得て、其時永遠の審判に於て罪なき者と顯れん爲なり。蓋彼處には實に安息あり、之を見ん爲に我等今祈らん。彼處に、奇妙なるエデムには疾病も悲哀も深處よりの歎息も遠ざかりたり、父と同無原なる神ハリストスは斯のエデムの造成主なり。
第七歌頌、「天使は敬虔なる少者の爲に」。
---------------------[税吏及びファリセイの主日 早課 9頁]---------------------
義の行にて擧りたるファリセイは甚しく誇り、虚榮の網に罹りて、最卑くせられたり。税吏は謙遜の輕き翼を以て擧りて、神に近づきたり。
税吏は謙遜を梯の如く用いて天の高きに升り、不當なるファリセイは朽ちたる誇と狂愚とを以て擧りて、最下なる地獄にまで降れり。
兇惡者は義なる者を執ふる爲に虚榮の法を用いて之を奪ひ、罪なる者を失望の網にて縛る。然れども我等税吏に效ふ者は務めて斯の二の難より脱れん。
我等信者は祈禱を以て我が神の前に俯伏し、涕泣と熱切なる歎息とを以て税吏の高くする謙卑に效ひて歌はん、吾が先祖の神よ、爾は崇め讚めらる。
光榮、主宰救世主よ、爾は門徒を敎へて、思を高きに騖する勿くして、謙卑に順はんことを命じ給へり。故に我等信者は爾に呼ぶ、吾が先祖の神よ、爾は崇め讚めらる。
今も、生神女讃詞、潔き者よ、我等は爾をイアコフの榮、及び其始めて見たる神聖なる梯として識る。是れ下より天に至り、上より人體を取り給ふ神を降して、地上の者を復上に升す者なり。
第八歌頌、「ハリストスよ、爾は敬虔なる者の爲に」。
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税吏は謙卑の心より歎息して、主を慈憐なる者として得て救はれたり。ファリセイは高慢の言を言ふ舌に因りて義を失ひたり。
我等信者はファリセイの傲慢の心と己を潔浄の者と稱ふることとを避け、務めて税吏が憐を得たる謙遜の情に效はん。
我等信者は聖なる堂に於て税吏の聲を以て、神よ、潔め給へと呼ばん、彼と共に赦罪を得て、傲慢なるファリセイの亡を免れん爲なり。
我等衆税吏の欺息に效ひ、熱き涙を以て神と對話して、彼に呼ばん、人を愛する主よ、我等罪を犯せり、洪恩慈憐なる主よ、潔めて救ひ給へ。
我等主なる父と子と聖神とを崇め讃めん。
神は税吏の歎息に耳を傾け、彼を義と爲して、衆人に常に謙りて、歎息と涕泣とを以て諸罪の赦を求めんことを示し給へり。
今も、生神女讃詞、純潔無玷なる者よ、我爾の外に他の保護を知らず、爾を祈禱者として捧げ、爾より生れし主の前に爾を轉達者として進む、凡そ我を攻むる者より救ひ給へ。
第九歌頌、「天使の品位すら見るを得ざる神は」。
我等は上升の道たる謙遜をハリストスより救の規として受けて、税吏の風に效ひ、
---------------------[税吏及びファリセイの主日 早課 11頁]---------------------
傲慢を遠く斥けて、謙卑の心を以て神の惠を求めん。
我等は靈の驕慢を退け、謙遜の正しき風習を得、己を義なる者とせずして、虚榮の高慢を惡みて、税吏と偕に神の惠を求めん。
我等は税吏の禱を以て仁慈なる造成主に捧げ、ファリセイの眞實なき禱と近者を罪する高慢の聲とを避けん、神より慈憐と光照とを蒙らん爲なり。
我多くの罪に壓せられ、諸惡の夥しきを以て税吏に超え、ファリセイの傲慢をも有てり、我に諸善の一だにもあるなし。主よ、我を憐み給へ。
救世主よ、爾の爲に神の貧しくなれる者に爾の福を獲しめ給へ、蓋我等は爾の敎の命に因りて謙卑の心を爾に捧ぐ。主よ、之を受けて、爾に務むる者を救ひ給へ。
光榮、税吏は昔殿に登り、神に祈りて、義とせられたり。蓋歎息と、涕泣と、心の痛悔とを以て來れり、故に重き諸罪を悉く潔められたり。
今も、生神女讃詞、至潔にして獨祝福せらるる者よ、我等宜しきに合ひて爾を尊み、爾の産を崇むる者に爾を歌頌し、讃美讃榮するを賜へ、爾は「ハリスティアニン」等の譽と神の前に嘉く納れらるる祈禱者なればなり。
復活の差遣詞。次ぎて三歌斎經の。
---------------------[税吏及びファリセイの主日 早課 12頁]---------------------
光榮、我等はファリセイの至りて惡しき高慢を避け、税吏の至りて善なる謙遜に效はん、彼と偕に擧げられて神に呼ばん爲なり、甘じて童貞女より生れ、十字架を忍び、爾の神たる能力を以て己と偕に世界を興ししハリストス救世主よ、爾の諸僕を潔め給へ。
今も、生神女讚詞、讃美たる生神女よ、萬物の造成主、萬有の神は爾の無玷なる胎より人の身を受けて、我が朽つべき性を全く新にし、又爾を産の後にも産の前の如き者として遺し給へり。故に我等皆信を以て爾を崇め讃めて呼ぶ、世界の光榮よ、慶べ。
「凡そ呼吸ある者」に八調經の主日の讚頌四章。
又三歌斎經の自調の四。「兄弟よ、ファリセイの如く禱るべからず」。「ファリセイは虚榮に勝たれ」。晩課に載す。
句、主我が神よ、起きて、爾の手を擧げよ、苦しめらるる者を永く忘るる毋れ。
第三調、吾が靈よ、税吏とファリセイとの別を知りて、此の高ぶる聲を惡み、彼の善き傷感の祈禱に效ひて呼べ、神よ、我罪人を潔めて、我を憐み給へ。
句、主よ、我心を盡して爾を讚め揚げ、爾が悉くの奇蹟を傳へん。
我等信者はファリセイの高慢の聲を惡みて、税吏の善き傷感の祈禱に效ひ、思を高
---------------------[税吏及びファリセイの主日 早課 13頁]---------------------
きに騖する勿く、己を卑くして傷感を以て呼ばん、神よ、我等の諸罪を潔め給へ。
光榮、第八調。主よ、爾は、行を以て誇りて己を義と爲ししファリセイを罪し、己を卑くせし税吏、歎息を以て潔浄を求むる者を義と爲し給へり、蓋爾は高きに騖する思を顧みず、又心の謙卑なる者を輕ぜず。故に我等も謙遜を抱きて爾我等の爲に苦を受けし主の前に俯伏す、我等に赦罪と大なる憐とを與へ給へ。
今も、「生神童貞女よ、爾は至りて讃美たる者なり」。大詠頌及び発放詞。常例の如く前院に出でて「リティヤ」を行ひ、其中に光榮、今も、早課の福音の讚頌を歌ふ。并に第一時課。
【注意】 知るべし、十一の早課の福音の讃頌は本主日より衆聖人の週間に至るまで、前院に於て早課の「リティヤ」に光榮、今もに歌はる。
又知るべし、本主日より前院に於て「リティヤ」の發放詞の後に我が聖神父フェオドルストゥディトの敎訓の誦讀を始む。若し院長あらば、自ら之を讀む、若しなくば、堂長之を誦讀し、兄弟立ちて、敬みて聽く。畢りて後克肖者フェオドルの讃詞を歌ふ、第八調、「正敎の敎導師よ」。生神女讃詞なし。并に最後の發放詞。
---------------------[税吏及びファリセイの主日 早課 14頁]---------------------
聖體禮儀に眞福詞は八調經の、又規程の第六歌頌。提綱は順序の調の。使徒はティモフェイ書二百九十六端。「アリルイヤ」。福音經はルカ八十九端。領聖詞は「天より主を讃め揚げよ」。
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【注意】 正敎會は信者に斎を守るを以て誇りしファリセイに似ざらんことを敎へん爲に、税吏及びファリセイの主日の次の週間の水曜日及び金曜日に於て俗人には肉を食ひ、修士には乾酪及び鶏卵を食すことを許す。故に此の週間を不禁食週間と稱す。
時として税吏及びファリセイの主日の次の「スボタ」、卽蕩子の主日の前の「スボタ」に總死者の記憶を行ふことあり。此の記憶の奉事は規に循ひて斷肉の「スボタ」に行ふべきなれども、若し主の迎接祭が斷肉の「スボタ」に當ることあらば、此の奉事は彼の「スボタ」に移さる。然れども是くの如き時は總死者の記憶は斷肉の週間の木曜日にも行ふを得。
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---------------------[税吏及びファリセイの主日 早課 15頁]---------------------
蕩子の譬の聖福音經を讀む主日
「スボタ」の晩課に常例の聖詠誦讀の後に、「主よ爾に籲ぶ」に十句を立てて讃頌を歌ふ、八調經の主日の三、及びアナトリイの三、又三歌齋經の四、之を復誦す。第一調。
我無罪生活の地に委ねられて、罪を播き、鎌を以て怠惰の穂を刈り、手づから我が行の束を約ねて、之を禾場に布けり、痛悔の禾場にあらず。然れども爾永遠の農夫たる我が神に祈る、爾の慈憐の風を以て我が行の糠を吹き散らし、麥たる赦罪を吾が靈に與へて、我を爾の天の倉に斂めて、我を救ひ給へ。
兄弟よ、我等機密の力を悟らん、蓋至仁なる父は罪より父の家に上りし蕩子を迎へて接吻し、又之に己の光榮を知るを賜ひ、上なる者の爲に奥密なる樂を設けて、肥えたる犢を宰り給ふ、我等が宰を爲しし仁愛の父、及び光榮の宰なる吾が靈の救主と偕に宜しきに合ひて住はん爲なり。
光榮、第二調、嗚呼我不當の者は如何なる福をか失ひたる、嗚呼我慾に耽る者は如何なる國にか離れたる、我は受けし富を浪費し、誡に背けり。憐なる哉我が慾に耽る靈や爾は是より永遠の火に定められん。故に終の至らざる先にハリストス神に
---------------------[蕩子の主日 「スボタ」の晩課 16頁]---------------------
呼べ、神よ、我を蕩子の如く納れて、我を憐み給へ。
今も、本調の第一の生神女讃詞。
聖入。「穏なる光」。提綱、「主は王たり」。
「リティヤ」には常例の如く本堂の讃頌。
光榮、第四調、洪恩なる主よ、我も遠く離れて生命を費しし者は蕩子の如く來れり。父よ爾が我に賜ひし富は我浪費せり。神よ、痛悔する我を納れて、我を憐み給へ。
今も、同調の生神女讃詞。
挿句に八調經の又讃頌。
光榮、第六調、我不當の者は父の賜ひし富を浪費して、無知の獣と共に豢はれ、其食を食はんと欲したれども、飽くを得ずして飢えて苦しみたり。故に慈憐なる父に還りて、涙を流して呼ぶ、我爾の仁愛に俯伏する者を傭人の如く納れて、我を救ひ給へ。
今も、生神女讃詞、「至浄なる者よ、我の造成者及び贖罪者」。發放の讃詞、「生神童貞女よ、慶べよ」、三次。其他常例の如し。
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--------------------[蕩子の主日 「スボタ」の晩課 17頁]---------------------
蕩子の主日の早課
「主は神なり」に八調經の主日の讃詞及び生神女讃詞。常例の聖詠誦讀及び多燭詞。
常例の二聖詠。此に又第百三十六聖詠を加ふ、卽「我等曾てワワィロンの河邊に坐し」、傷感の「アリルイヤ」と偕に。
品第詞、及び提綱は本調の。「凡そ呼吸ある者」。早課の福音經。次に光榮、第八調、「生命を賜ふ主よ、我に痛悔の門を啓けよ」。今も、生神女讃詞、「生神女よ、我を救の道に導けよ」。次に第六調、「神よ爾の大なる憐に因りて」。「我不當の者は多くの犯しし罪を念ひて」。(第三頁を看よ)。
規程は八調經の復活の、「イルモス」と共に四句に、十字架復活の二句に、生神女の二句に、及び三歌齋經の六句に。月課經の奉事は金曜日の晩堂課に歌ふ。
規程、イオシフ師の作。第二調。
第一歌頌、「靈よ、モイセイの歌を採りて籲べ。」
イイスス神よ、蕩子の如く痛悔する我、怠惰の中に一生を費して、爾を怒らせし者をも今納れ給へ。
---------------------[蕩子の主日 早課 18頁]---------------------
我爾より遠く離れ、放蕩に生活して、爾が先に我に賜ひし神聖なる富を惡しく費せり。慈憐なる父よ、求む、還りたる我をも納れ給へ。
光榮、至りて洪恩なる主よ、今父の懐を啓きて、我をも蕩子の如く納れ給へ、我が感謝して爾を讃榮せん爲なり。
生神女讃詞、神よ、恩主として、我の上に爾の悉くの仁慈を顯し、爾の母の神聖なる祈禱に由りて、我が罪の多きを顧みること勿れ。
共頌に規程の「イルモス」を歌ふ。
靈よ、モイセイの歌を採りて籲べ、佑け護る者顯れて、我が救と爲れり、彼は吾が神なり、我彼を讃め揚げん。
第三歌頌、「諸善を耕作し、諸徳を培養する神よ」。
我本心を失ひて、無知にして諸慾の創意者に身を寄せたり。ハリストスよ、求む、我を蕩子の如く納れ給へ。
我蕩子の聲に效ひて呼ぶ、父よ、我罪を犯せり。彼の如く今我をも抱きて、我を退くる毋れ。
光榮、ハリストスよ、爾の懐を啓きて、慈憐を以て我罪及び諸慾の遠き地より還る者を納れ給へ。
---------------------[蕩子の主日 早課 19頁]---------------------
生神女讃詞、女の中に善なる潔き者よ、我多くの罪に由りて貧しくなりたる者をも諸善に富まし給へ、我が爾を讃榮せん爲なり。
イルモス、諸善を耕作し、諸徳を培養する神よ、爾の慈憐に因りて、實を結ばざる我が智慧を實を結ぶ者と顯し給へ。
坐誦讃詞、第一調。
救世主よ、急ぎて父の懐を我が爲に啓き給へ。我爾の洪恩の費されぬ富を見て、放蕩に我が生を費せり。今我の貧しくなりたる心を棄つる毋れ、蓋主よ、我傷感の情を以て爾に呼ぶ、父よ、我天及び爾の前に罪を獲たり。
光榮、同上。今も、生神女讃詞。
聘女ならぬ潔き生神童貞女、獨信者の轉達及び帲幪なる者よ、爾に恃頼を負はしむる衆人を諸の災禍、憂愁、及び甚しき誘惑より脱れしめ、爾の神聖なる祈禱を以て我等の靈を救ひ給へ。
第四歌頌、「預言者は爾が童貞女より生るるを預見して」。
天の父よ、爾が我に賜ひし福の富を我惡しく費して、異邦の住民に服從せり。故に爾に呼ぶ、我爾の前に罪を獲たり、爾の懐を我が爲に啓きて、昔蕩子を納れし如く我を納れ給へ。
---------------------[蕩子の主日 早課 20頁]---------------------
我不當にして諸慾の創造者に就き、不用意に本心を失ひて、凡の惡に服せり。救世主、上天の父よ我爾の多憐に趨り附く者を憐み給へ。
光榮、我凡の恥に盈ちて、天の高きを仰ぐ能はず、無知にして罪に服したればなり。今は還りて傷感の情を以て呼ぶ、我爾の前に罪を獲たり、萬有の王よ我を納れ給へ。
生神女讃詞、人人の佑助、衆信者の堅固なる恃頼、救はるる者の避所たる潔き童貞女よ、爾の母たる祈禱を以て我を救ひて、將來の生命を得しめ給へ。
イルモス、預言者は爾が童貞女より生るるを預見して、傳へて呼べり、ハリストスよ我爾の風聲を聞きて懼れたり、蓋爾は南より、樹蔭繁き聖山より來給へり。
第五歌頌、「夜過ぎて日近づき」。
我異邦の住民に服し、亡滅の地に旅行して、恥に盈ちたり。今は還りて爾に呼ぶ、洪恩の主よ、我罪を犯せり。
天の父よ、我惡より還りたる者の爲に今父たる爾の慈憐を啓き給へ。至大なる仁慈を有つ主よ、我を退くる毋れ。
光榮、ハリストスよ、我無量に爾を怒らせて、天の高きを仰ぐ能はず。唯爾の大
---------------------[蕩子の主日 早課 21頁]---------------------
なる仁慈を知りて呼ぶ、我爾の前に罪を獲たり、我を潔めて救ひ給へ。
生神女讃詞、恩寵を蒙れる至聖なる童貞女、衆人の爲に潔浄を生みし者よ、我が諸罪の重き任を爾の祈禱を以て輕くし給へ。
イルモス、夜過ぎて日近づき、光は世界を照せり、故に主よ、天軍は爾を歌ひ、萬物は爾を崇め讃む。
第六歌頌、「救世主よ我罪の深處に圍まれ」。
諸罪の深處は常に我を圍み、罪過の激浪は我を沈む。ハリストス神よ我を生命の港に導き給へ、光榮の王よ、我を救ひ給へ。
我父の富を悉く費し、貧しくなりて恥に盈ち、結果なき思に服從せり。故に爾に呼ぶ、人を愛する主よ我を憐みて救ひ給へ。
光榮、至善なる主よ、我爾より離れて、凡の善に飢えたり。ハリストスよ、今還れる我を憐みて、爾の仁愛を歌ふ者を救ひ給へ。
生神女讃詞、救世主及び主宰たるハリストスを生みし潔き童貞女よ我凡の善に貧しくなりたる者に救を得しめ給へ、我が爾の偉大なるを歌はん爲なり。
イルモス、救世主よ我罪の深處に圍まれ、世俗の淵に沈めらる。求む、イオナを猛獣
---------------------[蕩子の主日 早課 22頁]---------------------
より救ひし如く、我をも諸慾より引き上げて救ひ給へ。
小讃詞、第三調。
我無知にして父たる爾の光榮に遠ざかり、爾が我に託せし富を惡の中に費せり。故に蕩子の聲を爾に捧ぐ、洪恩なる父よ、我爾の前に罪を獲たり、痛悔する我を納れて、爾が傭人の一の如く爲し給へ。
同讃詞。
我が救世主が日日に己の聲を以て敎を述ぶるに、我等は放蕩にして復潔浄に爲りし者の事を記す書を聞く。信を以て彼の善なる痛悔に效ひ、謙卑の心を以て衆人の隠なる事を知る主に呼ばん、洪恩なる父よ我爾の前に罪を獲て、既に前の如く爾の子と稱へらるるに堪へず。然れども爾は本性の仁愛なる主として、我を納れて、爾が傭人の一の如く爲し給へ。
第七歌頒、「少者は爐の中に、ヘルワィムに效ひて」。
人を慈む主よ我至りて不當にして肉體の逸樂に耽り、全く諸慾の創意者に服して、爾より遠かりたり。今は蕩子の聲を以て呼ぶ、ハリストスよ、我罪を犯せり、獨仁慈なる主として我を棄つる勿れ。
萬有の王よ我呼ぶ、我罪を犯せり、敢て天の高きを仰ぐ能はず、蓋我獨爾の命に悖
---------------------[蕩子の主日 早課 23頁]---------------------
りて、無知にして爾を怒らせたり。求む、爾獨仁慈なる主として、我を爾の顔より退くる勿れ。
光榮、主ハリストスよ、使徒、預言者、克肖者尊き致命者、及び義人等の祈禱に因りて、我が罪を犯して爾の仁慈を怒らせしを悉く赦し給へ、我が萬世に爾を歌頌せん爲なり。
生神女讃詞、ヘルワィム、セラフィム、及び悉くの天軍より最光明なる者と顯れし純潔なる生神女よ、彼等と偕に無原の父の神聖なる言、爾が身にて生みし主に祈りて、我等衆に永遠の福を得しめ給へ。
イルモス、少者は爐の中にヘルワィムに效ひて、祝ひて呼べり、神よ爾は崇め讃めらる、蓋眞實と義判とに縁りて、悉く之を我等の諸罪の爲に降せり。爾は萬世に歌はれ、讃め揚げらる。
第八歌頌、「昔シナイ山に於て棘の中」。、
至大なる仁慈に由りて甘じて受けたる貧窮を以て世界を救はん爲に地に降りし主よ、我今凡の恩惠に貧窮と爲りし者を慈憐なる主として救ひ給へ。』
上天の父よ、我爾の誡より遠ざかり、至りて不當にして詭譎の者に服從し、今還りて爾の前に俯伏する者を昔の蕩子の如く納れ給へ。
---------------------[蕩子の主日 早課 24頁]---------------------
我等主なる父と子と聖神とを崇め讃めん。
洪恩なる主よ、我滅亡を致す思に圍まれて昧まされ、爾より遠かりて全く本心を失へり。故に痛悔して爾の前に俯伏する者を救ひ給へ。
生神女讃詞、潔き神の母、獨倒されたる人の提起なる者よ、諸の罪に由りて全く殘はれし謙卑なる我をも起し給へ。
イルモス、昔シナイ山に於て棘の中にモイセイに童貞女の奇跡を預め示しし者を尊み歌ひ、崇め讃めて、萬世に讃め揚げよ。
第九歌頌、「童貞女が孕める者と現れて」。
ハリストス救世主よ、我が心の悲を見、我が還るを見、涙を見て、我を棄つる勿れ、乃慈憐を以て復我を抱きて、救はるる者の大數に加へ給へ、我が感謝して爾の仁慈を歌はん爲なり。
我盗賊の如く呼ぶ、我を憶ひ給へ。税吏の如く傷感を懐き、膺を拊ちて、今呼ぶ、至りて洪恩なる萬有の王よ、我が悉くの惡より我を潔めて、蕩子の如く我を納れ給へ、我が爾の至極の寛容を歌はん爲なり。
我が至りて不當なる靈よ、今歎息してハリストスに呼べ、甘じて我が爲に貧窮と爲りし主よ、我凡の恩惠に貧窮と爲りし者を、獨仁慈慈憐なる主として、善の富
--------------------[蕩子の主日 早課 25頁]---------------------
を以て富まし給へ。
光榮、仁慈なる主よ爾が昔甘じて還りたる蕩子の爲に設けし樂、之を今我不當の者の爲に行ひて、爾の尊き懐を我の爲に啓き給へ、我が救はれて、爾の至極の寛容を歌頌せん爲なり。
生神女讃詞、童貞女よ祈る、爾の光明なる祈禱を以て惡に昧まされたる我が靈の目を照して、我を痛悔の途に入れ給へ、我が爾言に超えて身にて言を生みし者を宜しきに合ひて歌頌せん爲なり。
イルモス、童貞女が孕める者と現れて、産苦なく子を生みし事、地上の者の中誰か是くの如きを聞き、或は誰か何の時にか見たる。潔き童貞女よ爾の奇蹟は斯くの如し、我等爾を崇め讃む。
差遣詞は八調經の。次に三歌齋經の、左の如し。
救世主よ、我不當の者は遠く離れて、爾が我に賜ひし恩寵の富を惡しく費し、放蕩に生活して、詭譎なる惡鬼の爲に浪費せり。求む、洪恩なる父よ我還る者を蕩子の如く納れて救ひ給へ。
又、主よ、我不當の者は爾の富を悉く浪費して、詭譎なる惡鬼に服せり。求む、至りて仁慈なる救世主よ、我放蕩の者を憐み、汚されし者を潔めて爾の國の始の衣
--------------------[蕩子の主日 早課 26頁]---------------------
を我に還し給へ
生神女讃詞、聖なる童貞女、神の母よ諸使徒、致命者、預言者、及び克肖者の大なる譽よ、爾の子及び主が坐して各人を其行に應ひて審判せん時、其時彼を我等爾の諸僕の爲に慈憐の者と爲し給へ。
「凡そ呼吸ある者」に讚頌は八調經の主日の四章、アナトリイの一、及び三歌齋經の自調の三。第二調。
主よ、我蕩子の聲を爾に捧ぐ、仁慈なる者よ、我爾の目の前に罪を犯し、爾の恩賜の富を費せり。求む、救世主よ、我痛悔する者を納れて、我を救ひ給へ。
第四調。句、「主我が神よ起きて」。
洪恩なる主よ我も遠き地に生を費しし者は蕩子の如く來れり。父よ我爾が我に賜ひし富を浪費せり、神よ我痛悔する者を納れて 我を憐み給へ。
第八調。句、「主よ、我心を盡して爾を讃め揚げ」。
我放蕩に生活して、父の産業の富を浪費し、兇惡なる住民の地にありて最貧しくなれり 復彼等と同居するに忍びずして、爾洪恩なる父に還りて呼ぶ、我天及び爾の前に罪を獲たり、既に爾の子と稱へらるるに堪へず、神よ我を爾が傭人の一の如く爲して、我を憐み給へ。
--------------------[蕩子の主日 早課 27頁]---------------------
光榮、第六調、仁慈なる父よ我爾より遠かれり、我を棄つる勿れ、爾の國に當らざる者と爲す勿れ。至りて兇惡なる敵は我を剥ぎて、我が寶を取れり、我放蕩にして靈の恩賜を費せり。故に起ちて爾に還りて呼ぶ、我を爾が傭人の一の如く爲し給へ。蓋爾は獨大仁慈なる主として、我の爲に爾の至りて尊き手を十字架に舒べ給へり、我を殘忍なる猛獸より出して、我に始の衣を衣せん爲なり。
今も、「生神童貞女よ、爾は至りて讃美たる者なり」。大詠頌。聯禱及び發放詞。前院に於て常例の「リティヤ」、其中に光榮、今も、福音の讚頌を歌ふ。并に敎訓を誦讀す。
第一時課及び最後の發放詞。
~~~~~~
聖體禮儀に眞福詞は八調經の、六句に、又三歌經の第六歌頌四句に。使徒の提綱は本調に依る。使徒はコリンフ書百三十五端。「アリルイヤ」は本調の。福音經はルカ七十九端。領聖詞は「天より主を讃め揚げよ」。
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【注意】 知るべし、斷肉の週間には「アリルイヤ」を歌はず、又早課の「カフィズマ」の中一を措きて、之を晩課に誦す、預言者の歌頌を誦せず。中時課及び晩堂課に歌ふ所の至
--------------------[蕩子の主日 早課 28頁]---------------------
聖生神女の規程を歌はず。晩堂課に小課を歌ふ。乾酪の週間にも斯くの如く行ふ、水曜日と火曜日との外、但し此の事の規定は後に見ゆ。此の週間内の某日の早課に聖マカリイの四旬齋及び五旬祭の事の講説を讀む、其始は「吾が小子よ、我が心は爾等の爲に喜ぶ」。
又知るべし、斷肉の「スボタ」及び主日に當る所の聖人の奉事は、若し大聖人にあらずば、前日の晩堂課に歌ふ。斷酪の「スボタ」及び主日に於ても是くの如し、或は聖務長の定むる所に随ふ。
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斷肉の「スボタ」
斯の「スボタ」に於て古世より寢りし悉くの正敎の「ハリスティアニン」、我が父祖及び兄弟の記憶を行ふ。
金曜日の晩課に、首誦聖詠及び常例の聖詠誦讀の後、「主よ爾に籲ぶ」に六句を立て
---------------------[斷肉の「スボタ」 金曜日の晩課 29頁]---------------------
て歌ふ、八調經の致命者の讃頌、順序の調の三章、又三歌經の三章。
第八調
信者よ、我等は今日古世よりの悉くの死者、信と敬虔とを抱きて生を送りし者の名の記憶を行ひて、救世主及び主を讃め歌ひ、熱切に祈りて、彼等が審判の時に於て、我が神全地を審判する主に善き答を爲し、其右に歡喜の中に立ち、義者の分、聖者の光明なる所得を受け、天國に勝ふる者と爲ることを求めん。
爾の血を以て人人の罪を贖ひ、爾の死を以て我等を苦しき死より救ひ、爾の復活を以て我等に永遠の生命を賜ふ主救世主よ、敬虔を抱きて或は野に、或は邑に、或は海に、或は陸に何の處に於ても寢りし者、諸王、諸司祭、司祭長、修道士、及び俗人、何の年齢、何の民族に於ても寢りし者を悉く安ぜしめて、彼等に爾の天の國を獲しめ給へ。
ハリストスよ、爾が死より起くるに因りて、死は已に敬虔にして死せし者に主たらず。故に我等熱切に祈る、神よ、爾の諸僕、アダムより今日に至るまで潔く爾に事へし者、我が諸父及び兄弟、朋友及び親族、悉くの人、存命の時忠信に奉事して、多様多狀に爾に移りし者を爾の庭に、アウラアムの懐に安ぜしめて、彼等に爾
---------------------[斷肉の「スボタ」 金曜日の晩課 30頁]---------------------
の天の國を獲しめ給へ。
光榮、第八調、我死を思ひて泣く、神に像りて造られし我が美麗の醜しく、面目なく、姿を失ひて、柩に臥すを見て涙に勝へず。鳴呼奇蹟や、此の我等に成りたる秘密は何ぞや、我等如何ぞ朽壊に從ひし、如何ぞ死に合せられし、眞に神の命に依りてなり、録されしが如し、彼は世を逝りし者に安息を賜ふ神なり。
今も、本調の第一の生神女讃詞。「穏なる光」。
提綱に代へて「アリルイヤ」を歌ふ、第八調。句、主よ、爾が選び近づけし者は福なり、彼等の記憶は世世に在らん。
句、彼等の靈は福に居らん。
挿句に當調の致命者讃詞、又死者讃詞二章、ダマスクのイオアンの作。
句は右に記す所を合せ歌ふ、主よ、爾が選び近づけし者は福なり、彼等の記憶は世世に在らん。又、彼等の靈は福に居らん。
光榮、第六調、爾の造成の命は我が爲に原始及び合成の縁由と爲れり。蓋爾は見ゆると見えざる性より我生ける者を合せんと欲して、我の體を土より造り、生命を施す神妙なる爾の嘘にて我に靈を與へ給へり。故に救世主よ、爾の諸僕を生ける者の地に、義人等の住所に安ぜしめ給へ。
---------------------[斷肉の「スボタ」 金曜日の晩課 31頁]---------------------
今も、生神女讃詞、同調、ハリストスよ、爾を生みし者と、爾の致命者、使徒、預言者、成聖者、克肖者、義者、及び衆聖人の祈禱に由りて、寢りし爾の諸僕を安息せしめ給へ。
「主宰よ、今爾の言に循ひて、爾の僕を釋し」。
讃詞、第八調、惟一の造成主、深き智慧と仁慈とを以て萬事を治め、衆人に益ある事を賜ふ主よ、爾の諸僕の靈を安ぜしめ給へ、蓋彼等は爾造物主と造成主と我が神に恃頼を負はせたればなり。
光榮、今も、生神女讃詞、同調、生神女、聘女ならぬ聘女、信者の救よ、我等は爾を垣墻と港、及び爾が生みし神の前に善く納れらるる祈禱者として有つ。
聯禱及び發放詞。
晩課の發放詞の後、前院に於て寢りし者の爲に「パニヒダ」を行ふ、其中に順序の調の死者の規程を歌ふ。
~~~~~~
---------------------[斷肉の「スボタ」 金曜日の晩課 32頁]---------------------
斷肉の「スボタ」の早課
六段の聖詠の後、に「アリルイヤ」、第八調。
讃詞、「惟一の造成主、深き智慧と」、二次。光榮、今も、生神女讃詞、「生神女、聘女ならぬ聘女、信者の救よ」。常例の聖詠誦讀。又、コリンフ前書中の死者の事の誦讀あり。「ネポロチニ」を二段に分ちて歌ふ、附唱と共に、「主よ、爾は崇め讃めらる」。第五調に依る。
續きて死者の諸讃詞、第五調。
附唱、主よ、爾は崇め讃めらる、爾の誡を我に訓へ給へ。
聖人の群は生命の泉と天堂の門とを得たり、願はくは我も痛悔を以て道を得んことを。我は亡びし羊なり、救世主よ、我を呼び返して救ひ給へ。
「主よ、爾は崇め讃めらる」。
神の羔を傳へ、己も羔の如く屠られて、老いざる永久の生命に移りし聖なる致命者よ、我等に罪債の赦を賜はんことを切に祈り給へ。
「主よ、爾は崇め讃めらる」。
狭く苦しき路を過りて、生ける中十字架を衡の如く負ひ、信じて我に從ひし衆人
---------------------[斷肉の「スボタ」 早課 33頁]---------------------
よ來りて、爾等の爲に備へたる褒賞と天の榮冠とを樂しめよ。
「主よ、爾は崇め讃めらる」。
我は罪惡の創を負へども、爾が言ひ難き光榮の像なり。主宰よ、爾の造りし者に憐を垂れ、爾の惠にて浄め、切に望める生國を我に與へて、我を復樂園に住む者と爲し給へ。
「主よ、爾は崇め讃めらる」。
昔我を無より造りて、爾が神たる像にて飾り、戒を犯すに因りて復我を我が出でし地に歸しし主よ、我を神の肖に適ふ位に升せ、古の華麗を以て我を改め給へ。
「主よ、爾は崇め讃めらる」。
神よ、爾の諸僕を安ぜしめて、聖人の群と義人が日の如く光れる樂園に入れ給へ。爾の眠りし諸僕を安ぜしめて、其悉くの過を思ふ勿れ。
光榮、一の神性の三の光りを敬み歌ひて呼ぶ、無原の父と、同無原の子と、聖神よ、爾は聖なり。我等信を以て爾に勤むる者を照して、永遠の火を免れしめ給へ。』
今も、衆人の救の爲に身にて神を生みし潔き者よ慶べ、人の族は爾に因りて救を得たり。潔くして讃美たる生神女よ、願はくは我等爾に因りて樂園を得んことを。
---------------------[斷肉の「スボタ」 早課 34頁]---------------------
「アリルイヤ」、「アリルイヤ」、「アリルイヤ」、神よ光榮は爾に歸す。三次。
次に寢りし者の爲の聯禱、「我等復又」。
司祭祝文、「諸の靈神と諸の肉體との神」。詠隊、主憐めよ。四十次。
高聲の後に坐誦讃詞、第五調。
我が救世主よ、爾の諸僕を義人等と偕に安ぜしめて、録しし如く、之を爾の庭に居らしめ給へ。爾の仁慈なるに因りて、其自由と自由ならざる、其凡そ知ると知らざる罪を恕し給へ、爾は人を愛する主なればなり。
光榮、今も、生神女讃詞、童貞女より世界に輝き、彼を以て光の諸子を顯ししハリストス神よ、我等を憐み給へ。
「主に歌はん」を誦句す。
規程は本堂の六句に、及び三歌齋經の八句に。第二歌頌をも歌ふ、誦句を用いず。又預言者の歌頌。
規程はフェオドルストゥディトの作。第八調。
第一歌頌
イルモス、「人人よイズライリを奴隷より釋きたる」。
---------------------[斷肉の「スボタ」 早課 35頁]---------------------
我等皆今日古世よりの死者の記憶を行ひて、ハリストスに祈らん、願はくは主は彼等、信と永生の望とを抱きて寢りし者に永遠の火を免れしめん。
ハリストスよ、爾は深き定を以て睿智にして各人の生命の終と、境と、狀とを預定し給へり。故に至りて洪恩なる主よ、凡の地に於て墓に掩はれたる者を審判の時に救ひ給へ。
我等の生命の涯を定めし主よ、度生の夜より眠りし正敎の諸司祭、諸王、及び爾の悉くの民を暮れざる日の諸子と顯し給へ。
仁慈なる主よ、水の掩ひ、戰の刈り、地震の斃し、兇殺者の殺し、火の焚きたる諸信者を義人等の居處に入れ給へ。
我が救世主よ、我等の肉體の罪債を顧みずして、萬族の人人を何の齢に論なく、爾の審判座の前に、爾造成主に答を爲して、定罪せられざる者として立たしめ給へ。
光榮、聖三者讃詞、我惟一の性の實在の三位、生れざる父、生れし子、及び聖神、無原なる國、權柄、惟一の神性を歌ふ。
生神女讃詞、聘女ならぬ童貞女よ、爾は實に地上に於て上天より大なる天と現れたり、蓋爾より世界に日として、義を以て司る主は出でて輝けり。
---------------------[斷肉の「スボタ」 早課 36頁]---------------------
共頌、人人よ、イズライリを奴隷より釋きたる我が奇異なる神に讃詠を獻りて、凱歌を歌ひて呼ばん、我等爾惟一の主宰を歌頌せん。
第二歌頌
イルモス、見よ、見よ、我は爾等の神、世世の先に父より生れ、人を愛するに因りて、末の時に夫なき童貞女に孕まれ、原祖アダムの罪を滅しし者なり。
見よ、見よ、我は爾等の神、義なる定を以て生命の境界を立て、凡そ永遠の復活の望を抱きて寢りし者を朽壞より不朽に受くる者なり。
信を以て寢りし者を地の四極より受くる主よ、海に、或は陸に、或は川に、泉に、或は池に、或は井に死して、禽獸と昆蟲との食と爲りし者を悉く安ぜしめ給へ。
主よ、爾の定に由りて四の元行に解かれし者は悉く爾の手に在り。爾の降臨の時に彼等を合せて復活せしめ、彼等の知ると知らずして犯しし諸罪を悉く赦し給へ。
主よ、畏るべき哉爾の第二の降臨や、蓋爾は電の如く地に降りて、爾の悉くの造物を審判する爲に起さん。其時信を以て生を送りて、爾を迎へし者に爾と偕に居るを得しめ給へ。
---------------------[斷肉の「スボタ」 早課 37頁]---------------------
光榮、聖三者讃詞、至りて完全にして神聖なる惟一者、三位なる者、生れざる父及び獨生の子、父より出でて子に由りて現るる聖神、惟一の實在なる神性、全能なる主神よ、我等衆人を救ひ給へ。
生神女讃詞、母童貞女よ、爾の産の奇跡は言ひ難し、蓋如何ぞ爾は生みて、潔く止まる、如何ぞ子を生みて、聊も夫の誘を知らざる。我より性に超えて神妙に生れし神の言の知るが如し。
共頌、「見よ、見よ、我は爾等の神」。
第三歌頌
イルモス、「爾の手を以て天を堅めし」。
神よ、生命の馳すべき程を盡しし者に天の光榮の中に義の榮冠を冠りて、永遠の福を樂しまんことを得しめ給へ。
遽に移され、電に焚かれ、嚴寒に斃され、凡の創傷に殺されし者を、神よ、火を以て萬事を試みる時に安ぜしめ給へ。
ハリストスよ、正敎の信に導かれて、常に荒れたる生命の海を渡りし者に爾の天上の穏なる港に到るを得しめ給へ。
ハリストス神よ、爾の定に由りて、凡そ海の水族、天の鳥類の食と爲りし者を末
---------------------[斷肉の「スボタ」 早課 38頁]---------------------
の日に於て光榮の中に復活せしめ給へ。
光榮、聖三者讃詞、我意思の中に神の單一の性を三位に分ちて、之を截られざる者として復一に合す、蓋急なる電の一閃して三光に見らるるが如し。
生神女讃詞、潔き者よ、爾の奇跡は悟り難し、蓋爾は夫なくして生み、生みて後爾の童貞を守り給ふ。故に天使の大數及び人の族は爾を世世に歌ふ。
共頌、爾の手を以て天を堅めし神の言よ、爾を識る眞の知識の光照にて我等爾を頼む者の心を堅め給へ。
坐誦讃詞、第五調。
我等の爲に十字架と死とを忍び、地獄を殺し、死者を己と偕に復活せしめし救世主、生命を賜ふ主よ、人を愛する神として、我等より移りし者を安ぜんしめて、爾の畏れ戰くべき降臨の時に、爾の大仁慈に因りて、彼等に爾の國を得しめ給へ。
光榮、同上。今も、生神女讃詞。
潔き者よ爾の速なる帲幪と、佑助と、矜憐とを爾の諸僕の上に顯し給へ。生神女よ、我が空しき想の浪を鎭めて、我が陷りし靈を起し給へ、蓋我知る、童貞女よ、爾は欲する所能せざるなし。
---------------------[斷肉の「スボタ」 早課 39頁]---------------------
第四歌頌
イルモス、「言よ、預言者は樹蔭繁き山」。
我が救世主よ、凡の父、祖父、曾祖、高祖、始の者より終の者に至るまで、能く法に遵ひ信を守りて寢りし者を悉く記憶し給へ。
ハリストスよ、山の中に、途の間に、野の處に於て信を抱きて生命に離れし修士及び俗人、少者及び翁を諸聖人と偕に住まはせ給へ。
我が救世主よ、悲或は喜より俄に移りし者、信を以て直に生を轉ぜし者、平和の時或は喪亂の時に苦を受けし者を悉く安ぜしめ給へ。
ハリストス我が救世主よ、劍に殺され、馬に斃され、霰に、雪に、洪水に滅され、石に碎かれ、土崩に壓せられし者を安ぜしめ給へ。
光榮、聖三者讃詞、奇異なる事なり、神の性は惟一にして三位なり、三位にして分れざる一なり、蓋父、子、及び聖神は惟一の神として拜まる。
生神女讃詞、童貞女、主の母よ、爾の祈禱を以て我等罪の浪に荒らさるる者を導き、諸の禍より脱れしめて、救の港に到らしめ給へ。
共頌、言よ、預言者は樹蔭繁き山たる惟一の生神女より爾が身を取らんと欲するを神妙に見て、畏を以て爾の力を讃榮せり。
---------------------[斷肉の「スボタ」 早課 40頁]---------------------
第五歌頌
イルモス、「神よ、我が神は爾に朝の禱を奉る」。
我等は古世より敬虔にして死せし各人の記憶を今日行ひて、熱切に爾に呼ぶ、悉く彼等を諸聖人と偕に安ぜしめ給へ。
洪恩なる主よ、凡の族凡の民の中より受けし正敎の諸王、諸矦、或は修士を永遠の苦より脱れしめ給へ。
悉くの造りし者の爲に益あることを知る主我が神よ、俄に仆れて死するを許しし者を凡の苦より脱れしめ給へ。
我が救世主よ、信を以て死せし衆人を永遠の火、外の幽闇、絶えず苦しむる蟲、切歯、及び凡の苦より脱れしめ給へ。
光榮、聖三者讃詞、同座にして無原なる三位の惟一者、位にて分るれども惟一の性を有つ者よ、我等を爾の誡の惟一の望の中に合せ給へ。
生神女讃詞、潔き者よ、爾は火の狀のセラフィムより最尊き者と顯れたり、彼等の近づき難きイイスス救世主を生みたればなり。彼は人體を取りて、地に生るる者の合性を神成し給へり。
共頌、神よ、我が神は爾に朝の禱を奉る、蓋爾が來りて賜ひし誡は光なり。
---------------------[斷肉の「スボタ」 早課 41頁]---------------------
主宰よ、此等を以て我が智慧を照して、生命の途に向はしめ給へ。
第六歌頌
イルモス、「人を愛する主よ、我多くの罪に圍まれて」。
苦を受けて死の苦を解きたる生命の司、我が神よ、古世より寢りし爾の諸僕を安ぜしめ給へ。
主よ、姦計に陷り、毒を飲ませられ、縊りて殺されたる者を爾の言ひ難き定を以て諸聖人と偕に安ぜしめ給へ。
洪恩なる神よ、衆人が爾の面の前に裸體にして立ち、爾が之を審判する時、其時忠信に爾に事へし者を宥め給へ。
ハリストスよ、爾の天使首が末の時の角を吹きて、衆人を生命に起す時、其時爾の諸僕を安ぜしめ給へ。
神よ、古世より爾の受けし人類の中の忠信なる者に世世爾に奉事する者と偕に爾を讃榮するを得しめ給へ。
光榮、聖三者讃詞、三聖にして一座なる神元、父、子、聖神よ、爾は我の神、爾の全能を以て萬有を有つ者なり。
生神女讃詞、祖父イェッセイよ、樂しめ、爾の根たる潔き童貞女より生命の花た
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るハリストス神、世界を救ふ主は輝き出でたり。
共頌、人を愛する主よ、我多くの罪に圍まれて、爾の洪恩に趨り附く者を受けて、預言者の如く我を救ひ給へ。
小讃詞、第八調。
ハリストスよ、爾が諸僕の靈を諸聖人と偕に、疾も悲も歎もなくして、終なき生命のある處に安ぜしめ給へ。
同讃詞
人を造りし主よ、爾は獨死せざる者なり、我等地の者は、土より造られて、復土に逝かん、爾我を造りし主の命じて我に言ひしが如し、爾土にして土に歸らんと。我等人人皆彼處に往き、墓の上に哭きて歌ひて云はん、「アリルイヤ」。
第七歌頌
イルモス、「太初に地を基づけ」。
我等は古世より敬虔を抱きて移りし者の記憶を行ひて呼ばん、主我が先祖の神よ、爾は世世に崇め讃めらる。
神よ敬虔を抱きて遽に死せし者、高處より墜ち、木、或は鐵、或は石に由りて命を失ひし信者を安ぜしめ給へ。
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洪恩なるハリストスよ、存命の時忠信に爾に奉事して爾に移りし者を、爾の畏るべき降臨の時に右なる羊として立たしめ給へ。
ハリストスよ、爾の諸僕を爾の選ばれたる者と共に納れて、爾に呼ばしめ給へ、主我が先祖の神よ、爾は世世に崇め讃めらる。
地の塵を取りて體を造り、靈を以て之を生かしし神、洪恩なる救世主よ、爾が受けし者を老いざる生命の中に安ぜしめ給へ。
光榮、聖三者讃詞、三日にして一光あるが如く、父、子、聖神、一性にして位の三なる神は歌はるべし。
生神女讃詞、童貞女よ、我等はダワィドの如く心を合せて爾に歌を奉りて爾を神の山と稱ふ、言は身にて其内に入りて、我等を己の内に屬神に神成し給へり。』
共頌、太初に地を基づけ、天を言にて固めし主、我が先祖の神よ、爾は世世に崇め讃めらる。
第八歌頌
イルモス、「聖なる山に光榮を顯し」。
太初に死の蔭を掃ひて、日の如く墓より輝き出でたる光榮の主よ、凡そ信を以て死せし者を世世に爾の復活の諸子と爲し給へ。
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隠れたる事及び微なる事を知る主よ、暗昧の行と我が心の意思とを啓かん時、其時凡そ信を以て寢りし者に言を促す勿れ。
ハリストスよ、寶座に坐して、角を以て地の四極より集められし者に審判の前に立つを命ぜん時、其時仁慈なる主として衆人を宥め給へ。
光榮の主よ、種種の事に依り、諸の禍に遭ひて、信を抱きて俄に寢りし者を世世に安ぜしめ給へ。
我等主なる父と子と聖神とを崇め讃めん。
父、子、及び至聖なる神よ、我爾を神性の惟一なる者として歌ひ、爾を位の三なる者として尊み、爾の國の無原なる權柄を世世に讃榮す。
生神女讃詞、生神童貞女よ、爾は生活の流の封ぜられたる泉と現れたり、蓋夫なく主を生みて、世世に信者に不死の水を飲ませ給ふ。
我等主を讃め、崇め、伏し拜みて、世世に歌ひ讃めん。
イルモス、聖なる山に光榮を顯し、棘の中に火を以てモイセイに永貞童女の奥密を示しし主を歌ひて、萬世に讃め揚げよ。
第九歌頌
イルモス、「山に於て立法者に火及び棘」。
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主よ凡そ古世より信と望とを抱きて寢りし者に爾の諸聖人の樂しむ處に喜ぶを得しめ給へ。
ハリストスよ、神の恐嚇に由りて死し、天より發する雷に依り、地の裂くるに依り、海の荒るるに依りて死せし衆信者を安ぜしめ給へ。
神よ、凡の齢の者、老翁と少者、童子と幼児と哺乳児、男性と女性の信者、爾が受けし者を安ぜしめ給へ。
主よ、毒蛇に囓まれ、大蛇に呑まれ、馬に踏まれ、近者に害せられて死せし在世中信を以て爾に事へし者を安ぜしめ給へ。
言よ、古世より萬族の中に信を抱きて死せし各人に、爾の降臨の時に定罪なく爾の前に立つを得しめ給へ。
光榮、聖三者讃詞、三位にして惟一なる神よ、光榮は絶えず爾に歸す、父、子、及び聖神は三光なる特質に於て各神なりと雖、性に於ては惟一なる神なり。
生神女讃詞、純潔なる者よ、爾の産は智慧に超ゆ、蓋爾は先に在る者を生み、糧を世界に與ふる者を言ひ難く乳にて養ひ、萬有を保つ者ハリストス惟一なる吾が贖罪主を抱き給ふ。
共頌、山に於て立法者に火及び棘の中に預象せられたる、我等信者の救を爲す
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永貞童女の産を、黙さざる歌を以て崇め讃む、
差遣詞
神として生ける者と死せし者とを司る救世主よ、爾の諸僕を選ばれたる者の居處に安ぜしめ給へ、蓋彼等は罪を行ひたれども、爾より離れざりき。
光榮、又、
主よ、爾の諸僕を生ける者の地に、疾病と悲哀と歎息との遠かりたる處に安ぜしめて、人を愛する主として、彼等が在世中に犯しし罪を潔め給へ、蓋爾生死者の主宰は獨罪なく且仁慈なる主なり。
生神女讃詞、マリヤ、神の聘女よ、神の言を述べし預言者と致命者の會、成聖者と克肖者、及び衆義人と偕に常にハリストスに我等爾の諸僕の爲に祈りて、天の國の嗣と爲るを得しめ給へ。
「凡そ呼吸ある者」に讚頌、四句を立つ。第八調。
兄弟よ、終の前に皆來りて、我等の土なることに目を注ぎて、我が性の弱きと、肉體の器の卑しきと、其終とを見、人の塵なること、蟲の食と朽壞なること、我が枯れたる骨の全く呼吸なきことを見ん。柩に意を注がん、何れにか榮、何れにか容貌の美しき、何れにか辯論の舌、何れにか眉、或は何れにか目、皆塵なり、影なり。
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故に救世主よ、我等衆を憐み給へ。
何爲れぞ人は迷ひて誇る、自ら僅にして泥と爲らん者は何爲れぞ空しく心擾るる。土は何ぞ己の塵なること、濘なること、腐敗と朽壞との芥蔕なることを謀らざる。若し我等人人塵ならば、何ぞ地に着く、若し我等ハリストスの親族ならば、何ぞ彼に趨り附かず、暫時にして流れ盡くる生命を顧みずして、不朽の生命に從はざる、斯の生命は乃ハリストス、我が靈の光なる者なり。
爾の手を以てアダムを造り、不朽と死と恩寵に於ける生命との境を立て、朽壞を變じて始の生命に囘しし救世主よ、爾親ら、主宰よ、我等より受けし爾の諸僕を義人と偕に、選ばれたる會の中に安ぜしめ給へ。彼等の名を生命の書に録し、天使首の聲と角の響とを以て復活せしめて、彼等に爾の天の國を獲しめ給へ。
ハリストス復活して、始に造られしアダムの縲絏を解き、地獄の固を壞れり。死せし者皆勇めよ、死は死され、是と偕に地獄も擒にせられ、十字架に釘せられて復活せしハリストスは王と爲れり。彼は我等に肉體の不朽を與へ、彼は我等を興して、我等に復活を賜ひ、撓まざる信を以て篤く彼を信ぜし衆に彼處の光榮と歡樂とを得しめ給ふ、
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光榮、第二調。
死者讃詞、ハリストス神よ、花の萎むが如く、影の過ぎ去るが如く、凡の人は壞らる。然れども角の響く時、衆死者は震動よりするが如く爾を迎ふる爲に起きん。其時主宰よ、我等より移しし爾の諸僕を爾の諸聖人の居處に納れ給へ。』
今も、生神女讃詞、慶べよ、生神女マリヤよ、毀たれぬ殿、更に言へば聖なる殿や、預言者の呼ぶが如し、爾の聖なる殿は義に於て奇異なり。
挿句に八調經の當調の讃頌、フェオファンの作。
光榮、第六調。ダマスクのイオアンの作。
昔アダムはエデムに於て木の果を食ふに因りて病を得たり、蛇が毒を吐きたればなり、是に依りて人を噉ふ死は萬族に入りたり。然れども主宰來りて、蛇を斃して、我等に安息を賜へり。我等彼に呼ばん、救世主よ、受けし者を憐みて、爾の選ばれたる者と偕に安ぜしめ給へ。
今も、生神女讃詞、同調、ハリストスよ、爾は我等の神、睿智を以て萬事を行ひ且成就する主なり。爾の降臨を預言せん爲に爾は預言者を遣し、爾の至大なる行爲を傳へん爲に使徒を遣し給へり。彼等は爾の降臨を預言し、此等は洗を以て異邦人を照せり、致命者は苦を受けて、望みし所を得たり。彼の衆の會は爾を生みし
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者と偕に爾に祈る、神よ爾の受けし靈を安ぜしめ給へ。我定罪せられし者の爲に十字架を忍びし我が贖罪主及び神よ、我等にも爾の國を獲しめ給へ。
「至上者よ、主を讃榮し」。聖三祝文。讃詞、「惟一の造成主、深き智慧と」。光榮、今も、「生神女、聘女ならぬ聘女、信者の救よ」。第一時課。發放詞。
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聖體禮儀には代式、又三歌經の規程の第三及び第六歌頌。使徒の提綱、第六調、
彼等の靈は福に居らん。句、「主よ、爾に我が靈を擧ぐ」。使徒はコリンフ書百四十六端、又死者の安息の爲にフェサロニカ書二百七十端。「アリルイヤ」、第六調、「主よ、爾が選び近づけし者は福なり。句、彼等の記憶は世世に在らん。福音經はルカ百五端、又寢りし者の爲に、イオアン十六端。領聖詞、主よ、爾が選び近づけし者は福なり、彼等の記憶は世世に在らん。
知るべし、此の奉事は本式の如く聖五旬祭前の「スボタ」にも行ふ。
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斷肉の主日
「スボタ」の晩課に首誦聖詠の後に常例の聖詠誦讀。
「主よ、爾に籲ぶ」に十句を立てて讃頌を歌ふ、八調經の主日の三、アナトリイの三、及び三歌經の本日の四。第六調。
至りて義なる審判者よ、爾が來りて、爾の光榮の寶座に坐して、義なる審判を行はん時、驚くべき火の河は衆を爾の審判座の前に引き、天の軍は爾の前に立ち、人人は畏れて各其行に應ひて審判を受けん。ハリストスよ、其時我等を憐みて、仁慈なる主として、我等に救はるる者の分を得しめ給へ、熱信を以て爾に祈る。
記録は披かれ、人人の行は堪へ難き審判座の前に現れん。其時谷は哭く者の畏るべき切歯に響きて、罪を行ひし者が皆義なる審判を以て永遠の苦に付されて、空しく哭けるを見ん。故に洪恩なる主よ、我等爾に祈る、獨大仁慈なる者よ、我等爾を歌ふ者を憐み給へ。