10月28日/11月8日

光榮なる聖大致命者潤膏者ディミトリイの祭日


又大地震の記念

  若し聖務長之を望まば、徹夜堂課を行ふ。

小晩課

「主よ、爾にぶ」に讃頌、四句を立つ、第一調。

  地震の讃頌、二次、(月課經に載す)。次に大致命者の。

三重に福たるディミトリイよ、フェサロニカは爾の記憶を祝ひ、四周の城邑を悉く喚び集めて、爾の光明なる慶賀を行ふ。我等も彼等と偕に集まりて、歌を以て爾の功労を崇め讃む。

信者よ、来り集まりて、ハリストスの軍士及び勇敢なる受難者ディミトリイ、敵の残虐を悉く蹂りし者を崇め讃めて、忠信に彼に呼ばん、致命者よ、我等の為にハリストスに祈り給へ。

  光榮、第六調。

今日全地は受難者の光明に照され、神の教会は花に飾られて、ディミトリイよ、爾に呼ぶ、ハリストスの役者及び熱切なる轉達者よ、爾の諸僕の為に息めずして祈り給へ。

  今も、「生神女よ、爾は實の葡萄の枝」。

  挿句に讃頌、第二調。

主の役者よ、我等爾を多くの恩賜を賜ふ者として有つ、蓋爾は常に我等が有つ所の願を應はせ給ふ。

句、義人は繁ること櫚の如く、高くなることリワンの柏香木の如し。

福たるディミトリイよ、傷感の歌、苦難の讃美、恩賜の感謝を禮物として受け給へ。

句、彼等は主の宮に植えられて、我が神の庭に榮ゆ。

受難者の飾、致命者の装飾、諸王の守護者よ、今愛を以て爾を讃榮する者の讃美を受け給へ。

  光榮、今も、生神女讃詞、同調。

是れ神に合ふ哉、産の後には童貞女、生れし者は神言、人の性を有ちて、形體を具へたる者なり。

  讃詞、第三調。

受難者よ、全地は爾を危難の中の大なる守護者、異邦民に勝つ者として獲たり。故にリイの傲慢を倒して、ネストルを勤労の為に勇気なる者と為しし如く、斯く聖なるディミトリイよ、我等に大なる憐を賜はんことをハリストス神に祈り給へ。

  光榮、今も、地震の讃詞。

 

大晩課

第一「カフィズマ」の第一段を歌ふ。

「主よ、爾にぶ」に讃頌、八句を立つ、第二調。

光榮なる致命者ディミトリイよ、爾は光明なる星の如く、常に爾の郷國に輝く、蓋之を諸敵の侵害より庇ひ、災難と凡の猛風より脱れしめ給ふ。故に福たる者よ、此は欣ばしく祝ひて、爾の周年の記憶を行ひ、信と愛とを以て爾を榮せし主を歌ふ。二次。

ハリストスの致命者、聖なるディミトリイよ、爾は奇蹟を以て日の如く世界に輝く、故に我等皆爾の記憶に於て爾の奇蹟を楽しみて、爾の信の秀抜なるを祝ふ。福たる受難者よ、主の前に勇敢を有ちて、爾の諸僕を朽壊と憂愁より救はんことを祈り給へ。

受難者ディミトリイよ、爾は十字架に於て脅の刺されたる救世主の為に戈を以て脅を刺されたり、蓋熱愛を以て彼の苦に效ひて、衆に爾の承認の勝たれぬことを顕し給へり。故にハリストスの受難者よ、暴虐者は爾の承認を試みるに由りて仆れたり。

  又讃頌、第八調。

嗚呼榮なる奇蹟や、今日致命者ディミトリイの記憶に於て歓喜は天にも地にも輝けり、彼は天使等より讃美を冠り、人々より歌頌を受け給ふ。嗚呼如何に苦しみたる、如何に美しく績を著したる、彼に由りて悪敵は仆れたり、ハリストスは之に勝てり。二次。

嗚呼至榮なる奇蹟や、暮れざる光に輝かされ、入らざる光の中に美しく現るるディミトリイは日よりも明なる奇蹟の光線を以て常に四極を照す。彼の光にて夷狄の雲は拂はれ、諸病は逐はれ、悪鬼は勝たれたり。

嗚呼至榮なる奇蹟や、三重に福たるディミトリイはハリストスの為に刺されて、諸敵に對して常に両刃の利き剣と現れて、敵の高慢を刈り、悪魔の驕傲を倒す。我等は彼に呼ばん、聖ディミトリイよ、我等愛を以て常に忠信に爾を尊む者を覆ひ給へ。

  光榮、第六調。(ワィザンティの作)。

今日受難者の全世界の慶賀は我等を呼び集む。故に祭を敬愛する者は来りて、欣ばしく彼の記憶を祭りて言はん、信を以て不虔の衣を裂きて、属神゜の勇敢を自ら衣たる者よ、慶べ、惟一の神より爾に賜ひし勇毅を以て仇敵の悪謀を虚しくせし者よ、慶べ、刺されたる支體を以て我等の為に属神゜にハリストスの讃美たる苦を像りし者よ、慶べ。受難者の飾なるディミトリイよ、我等が見ゆると見えざるとの敵より援けられて、我が霊の救はれんことをハリストスに祈り給へ。

  今も、生神女讃詞、「至聖なる童貞女よ、誰か爾を讃美せざらん」。

  聖入。本日の提綱。

喩言三篇。地震の二、大致命者の、ソロモンの智慧書の讀、義人は早く死すとも安息に居らん、(本書の末に載す)。

  「リティヤ」に本堂の讃頌。

  次に聖人の讃頌、第一調。(ゲオルギイ シケリオトの作)。

フェサロニカの城邑よ、主に在りて楽しめ、信を以て美しく妝はれて、喜びて祝へ。至榮なる受難者、眞實の證者ディミトリイを寶として己の懐に保ちて、醫治を視て、奇蹟を楽しみ、異邦民の強暴を倒す者を仰ぎて、感謝の心を抱きて救世主に呼べ、主よ、光榮は爾に帰す。

  (アナトリイの作)。

美しき歌を以て斯の日を飾りて、致命者の功労を唱へん。蓋我等の讃美すべき者は大なるディミトリイなり。彼は勇ましく悪魔の進撃を防ぎ、毅然として演武場に臨みて、勝利の褒賞を奪へり。彼は救世主に我等の霊の救はれんことを祈る。

  第二調。(ゲルマンの作)。

睿智なる致命者ディミトリイよ、ハリストス神は爾の無てんなる神゜を天上の第宅に置けり、蓋爾は聖三者の為に戦ふ者と為りて、堅固なる金剛石の如く、勇ましく演武場に苦を受けたり。最尊き者よ、爾は不朽の脅を刺されて、木に於て全世界の救の為に刺されたる主に效ふ者と為りて、奇蹟の効力を受けて、優に人々に醫治を賜ふ。故に我等宜しきに合ひて今日爾の就寝を祭りて、爾を榮せし主を讃榮す。

  光榮、第五調。

我等皆信と愛とを以て集まりて、我が祭の主の今の慶賀に於て手を拍ちて歓び歌はん。天軍は楽しみて、戈にて刺されし王及び主の為に刺されて、勇ましくリイの傲慢を仆しし者を讃美すべし。地と海とは輝ける燈の至榮なる奇徴を奇とすべし。少者は年少を御する者を.翁は扶くる杖を、艱難に在る者は救助者を、貧者は富を施す者を、旅する者は嚮導者を、航海する者は舵手を、軍士は援け戦ふ者を、フェサロニカの邑は堅固なる保護者を宜しきに合ひて讃め揚げて、皆共に祈りて斯く言はん、至榮なるディミトリイよ、勤めて我等を凡の危難より脱れしめて、爾の祈祷を以て爾の諸僕を救ひ給へ。

  今も、生神女讃詞、同調。(總主教ゲルマンのノ作)。

我等歌の角(らっぱ)を吹かん、蓋萬有の女王、母童貞女は上より臨みて、祝福を以て之を歌頌する者に冠らせ給ふ。諸王諸侯よ、疾く来りて、先に死に縛られたる者を仁慈に因りて釋き給ひし王を生みたる女王を歌を以て歌頌すべし。諸牧師諸教師よ、共に集まりて、善き牧者の至浄なる母を讃め揚げん。輝ける燈、光れる雲、天より廣き者、活ける約匱、主宰の火の状の寶座、「マンナ」を納るる金の壺、言の闔したる門、衆「ハリスティアニン」の避所を属神゜の歌を以て崇め讃めて、斯く言はん、言の宮よ、我等卑微なる者を天國に堪へさせ給へ、爾の轉達には能はざる所なければなり。

  挿句に讃頌、地震の。

  光榮、大致命者の、第八調。(アナトリイの作)。

常に記憶せらるるディミトリイよ、爾の神聖なる無てんの霊には居住の為に天上のイエルサリムあり、其垣は見えざる神の至浄なる手にて装飾せられたり。爾の至尊にして多くの苦難を受けたる體には地上に斯の高名なる堂あり、奇蹟の安全なる寶蔵、諸病の醫療處、我等が趨り附きて醫療を斟む所なり。讃美たる者よ、爾を榮せしハリストスの前に勇敢を有つ者として、爾を崇め讃むる邑を諸敵の攻撃より護り給へ。

  今も生神女讃詞、「聘女ならぬ童貞女」。

餅の祝福に、聖ディミトリイの讃詞、二次。及び「生神童貞女よ、慶べよ」。一次。

 

早課

「主は神なり」に地震の讃詞、二次。

  光榮、聖ディミトリイの、今も、地震の。

  「カフィズマ」の第一の誦文の後に坐誦讃詞、第四調。

我等今日敬虔の意念を抱きて、受難者ディミトリイの祭を行ふ、彼が衆人に平安と慈憐とを賜はんことを絶えずハリストスに祈り給へばなり。二次。

  光榮、今も、生神女讃詞。

我等信者は患難に遭ふ者の熱切なる保護、我等の扶助者、及び神の前の轉達、我等を朽壊より脱れしめし生神女を崇め讃む。

第二の誦文の後に坐誦讃詞、第四調。

光榮なる致命者ディミトリイよ、爾の記憶は今日ハリストスの教会を照し、衆を集めて、歌を以て宜しきに合ひて、神智者よ、爾を諸敵を滅す眞の軍士として讃美せしむ。故に爾の祈祷を以て我等を諸の試誘より脱れしめ給へ。二次。

  光榮、今も、生神女讃詞。

神の聘女、ハリストス神の母よ、我等爾を歌ひて、爾の暁り難き産、我等を悪魔の誘惑及び諸の災禍より脱れしめし者を讃榮して、熱信に爾に呼ぶ、女宰生神女、獨至りて讃美たる者よ、爾の牧群を憐み給へ。

  多燭詞の後に坐誦讃詞.第八調。

至福なる者よ、爾は光線の如く奇蹟の光を輝かし、至りて光れる星の如く世界の四極を照し、楽園の如く霊を楽しませ、信者を諸敵より保護し、其諸病を醫し給ふ、故に我等宜しきに合ひて爾を歌ひ、愛を以て爾の尊貴なる記憶を尊む。受難者ディミトリイよ、愛を以て爾の聖なる記憶を尊む者に諸罪の赦を賜はんことをハリストス神に祈り給へ。二次。

  光榮、今も、生神女讃詞。

我等全人類は爾種なく身にて神を生みし者を、童貞女にして女の中に惟一なる者として、讃美す、蓋神性の火は爾の中に入り、爾は造成者及び主を赤子として養ひ給へり。故に諸天使及び人々は宜しきに合ひて爾の至聖なる産を讃榮して、同一に爾に呼ぶ、信を以て爾の至聖なる産に伏拝する者に諸罪の赦を賜はんことをハリストス神に祈り給へ。

  品第詞、第四調の第一倡和詞。

  提綱、第四調。

神よ、爾は爾の聖所に於て厳なり。句、地上の聖人と爾の奇異なる者とは、我専之を慕ふ。

「凡そ呼吸ある者」。福音經はマトフェイ三十六端。

  第五十聖詠の後に讃頌、第六調。

今日受難者の全世界の慶賀は我等を呼び集む。故に祭を敬愛する者は来りて、欣ばしく彼の記憶を祭りて言はん、信を以て不虔の衣を裂きて、属神゜の勇敢を自ら衣たる者よ、慶べ、惟一の神より爾に賜ひし勇毅を以て仇敵の悪謀を虚しくせし者よ、慶べ、刺されたる支體を以て我等の為に属神゜にハリストスの讃美たる苦を像りし者よ、慶べ。受難者の飾なるディミトリイよ、我等が見ゆると見えざるとの敵より援けられて、我が霊の救はれんことをハリストスに祈り給へ。

規程は地震の、「イルモス」と共に六句に

次に聖人の二規程、八句に。

第一の規程、其の冠詞は、勝利者ディミトリイに捧ぐ。フェオファンの作。第四調。

  第一歌頌

イルモス、古のイズライリは足を濡らさずして海の紅の淵を渡り、野に於てモイセイの十字形の手にてアマリクの力に勝てり。

奇異なる大致命者よ、爾は致命の神聖なる榮冠にて飾られ、神の側に在りて喜び、彼處の光に耀かされて、光照に満てらる。

福たる者よ、主宰は爾を眞實の堅固なる證者、血を流すに至るまで忍びて勲功を立て、苛虐者に對して撓まざる抵抗を顕しし者として受け給へり。

福たるディミトリイよ、爾は神の仁慈に因りて智慧に超ゆる力に堅められて、爾の致命の戈を以て悪業の實行者を戮して地に倒し給へり。

  生神女讃詞

讃美たる生神女よ、神として始より母なき者は、我等の為に爾に由りて父なく身を受けて、言及び智慧に超えて之と一位に為り給へり。

第二の規程、其冠詞は、ディミトリイの香膏の恩寵を尊榮す。ゲオルギイ シキリトの作。第八調。

  第一歌頌

イルモス、昔奇蹟を行ふモイセイの杖は、十字形に撃ちて、海を分ち、車に乗りて追い来るファラオンを沈め、徒歩にて逃るるイズライリ、神を讃め歌ふ者を救ひ給へり。

芳ばしくして價貴き香膏の啓けたる泉なるディミトリイよ、我が心を諸慾の穢より洗ひて、我を徳行に由りてハリストスの馨ばしき香と為りし者と顕し、我が智慧に恩寵を賜ひて、爾の神聖なる諸恩を歌はしめ給へ。

信ずる者は其腹より活ける水の川は流れんと神の言は言ふ。故に爾の香膏の盡きざる泉は注がれ、其流は爾の致命の勇敢を讃榮する神の邑を楽します。

昔モイセイの杖は野の地に於て石を撃ちて、多水の流を啓けり。ディミトリイよ、戈にて刺されたる爾の體は新なるイズライリを涼しくする香膏の泉を露せり。

ディミトリイよ、爾が受けたる爾の致命の傷の報賞は目未だ見ず、耳未だ聞かず。今爾は潔浄の報賞として、世界の四極の為に霊の諸慾を潔むる香膏の海を流し給ふ。  生神女讃詞

至浄なる者よ、神の言は爾を至りて潔き入處と見て、爾の胎内に入り、爾より受けたる者を其神性を以て塗りて、二性を合成せし一位の者として出でて、注がれたる香膏と名づけられたり、蓋ハリストスは神及び人なり。

共頌、「我が口を開きて」。

  第三歌頌

イルモス、ハリストスよ、爾の教会は爾の為に楽しみて呼ぶ、主よ、爾は我が能力と避所と堡障なり。

受難者よ、爾は苛虐者の命を無に帰せり、神の言を一切の上に崇めたればなり。

受難者ディミトリイよ、爾は眞實の為に證して致命せしに因りて、證詞の幕の燈の如く、神聖なる光にて輝く。

爾の邑は爾を聖にして奇異なる醫治の泉及び奪はれざる寶として獲て、大なる楽に富める者と為れり。  生神女讃詞

至浄なる者よ、人を愛する主は地上の者の朽ちたる像を醫さん為に爾に由りて親ら之を衣て、原性を變ぜざりき。

  又

イルモス、主、天の穹蒼の至上なる造成者、教会の建立者、冀望の極、信者の固、獨人を愛する者よ、我を爾の愛に堅め給へ。

ディミトリイよ、爾は天より神より生れて、神聖なる福楽の嗣と為り、子と名づけられ、ハリストスと同じく嗣にして、彼と共に王たり、蓋香膏は其徴なり。

光榮なる者よ、爾はダワィドの言ひし水辺に植えたる木の如く、根を深くして、致命の大なる果を結び給へり。今は香膏の泉と現れて、地の極にまで流る。

ディミトリイよ、爾は血と水とを流ししハリストスの脅より恩寵を斟みて、彼の為に刺されて、爾の血を注げり。今は芳ばしき香膏を水の如く信者の心に流し給ふ。  生神女讃詞

至浄なる者よ、爾の聖にせられし霊の器は爾に臨みし聖神゜の香料と香膏とを満つ、蓋爾は神を生みて、信者を諸慾の悪臭より潔め給へり。

  地震の小讃詞

  致命者の坐誦讃詞、第四調。

光榮なる大致命者ディミトリイよ、我等は爾を勇敢なる受難者及び萬有の王ハリストスの堅固なる軍士として歌頌して呼ぶ、諸致命者の飾及び装飾よ、慶べ、教会の光明なる星、爾に趨り附く者の垣及び湊よ、慶べ。爾を歌ふ者を仇敵の侵害及び艱難より救ひ給へ。二次。

  光榮、今も、地震の。

  第四歌頌

イルモス、教会は爾義の日が十字架に挙げられしを見て、竝び立ちて正しく呼べり、主よ、光榮は爾の力に帰す。

ディミトリイよ、至上の神の言は爾が不虔の虚偽に勝ちたるを見て、光榮を爾に冠らせ給へり、蓋爾は歌へり、主よ、光榮は爾の力に帰す。

ディミトリイよ、爾は誘惑に對して勝を奏し、義の勝利の榮冠を享けて、爾の造成主に呼べり、主よ、光榮は爾の力に帰す。

ディミトリイよ、爾は生を施す手に導かれて、最穏なる湊に到り、彼處に今歓びて呼ぶ、主よ、光榮は爾の力に帰す。  生神女讃詞

爾は悉くの造物より至りて聖なる者として、獨神の母と為るに勝へたり。故に彼を生みて、世界を神を識る智識の恩寵にて照し給へり。

  又

イルモス、主よ、爾は我の固、我の力なり、爾は我の神、我の喜なり、爾は父の懐を離れずして、我等の貧しきに臨み給へり。故に預言者アウワクムと共に爾に呼ぶ、人を慈む主よ、光榮は爾の力に帰す。

ディミトリイよ、爾は重生の洗を以て凡の生れながらの穢を洗ひて、終に至るまで潔浄を守る者と現れたり。故にハリストスは爾に於て天然の液汁を香膏に變じ給ふ、水を酒に變ぜしが如し。

受難者よ、火の性は諸物に分たるれども、其力の全きを失はず、斯く爾の香膏は衆に斟まるれども、減ぜずして存す。故に我等今爾に恩寵を賜ひし神に敬虔に伏拝して、彼を歌ふ。

ハリストス言よ、爾が受難者に賜ひし爾の諸恩を見て、孰か能く爾の讃美を述べん、蓋視よ、致命者ディミトリイの香膏は泉の如く流れて、香気を噴き、諸悪の闇を拂ふ。

雨が未だ地に降らざる先に、霧は地より上りて、其面を潤せり。致命者ディミトリイよ、爾は地の下に隠れて、芳ばしき香膏の泉と現れたり、蓋多くの戈は動脈を啓きたるに、爾は今地の四極を潤す。  生神女讃詞

生神女よ、我等爾を神の聘女及び母として識る、蓋神の言は爾を卑微なる人類の谷に咲きたる香膏の香を放つ薔薇として獲て、爾の美しきを慕ひ、爾より身を有つ者として出でて、信者を薫らせ給へり。

  第五歌頌

イルモス、我が主よ、爾は光、信じて爾を崇め歌ふ者を闇き無智より引き出す聖なる光にして、世界に来り給へり。

光榮なるディミトリイよ、爾は神聖なる愛の火を心に入れて、無神の拝偶像熱の火を滅し給へり。

ディミトリイよ、信と愛とを以て爾を崇め讃むる者を爾の祈祷にて蔽ひて、我等を艱難より救ふ者と現れ給へ。

ディミトリイよ、信を以て熱切に爾の堂に趨り附く者はすみやかに諸病と霊を害する諸慾より救はる。  生神女讃詞

神の母よ、父と一性なる神の言は智慧と言に超えて、爾と一性なる爾の子と為り給へり。

  又

イルモス、隠れざる光よ、何ぞ我を爾の顔より退けし、外の闇は憐なる我を掩へり。祈る、我を返して、我が途を爾の誡の光に向はしめ給へ。

ディミトリイよ、爾は慈憐に因りて天より降りし主を容るる者と為り、雨或は静に垂るる點滴の如く、奥密の諸恩に湿されて、今柩より香膏の泉を注ぎ給ふ。

致命者ディミトリイよ、受難者の法の如く、爾は凡の世俗の愛を断ちて、聖神゜の恩寵の膏に潤されたり。幽闇の首領に勝ちて、報賞を受けて、芳ばしき香膏を注ぎ給ふ。

ディミトリイよ、爾は主の園の中に咲きて、苦と瘢との血にて赤にせられたる薔薇と現れて、今常に流るる香膏を注ぎ給ふ。

視よ、復神聖なる約匱は見らる、此れ致命者の堂なり、其内に燈あり、香膏を盛れる柩あり、我等属神゜に其周辺を繞り、喜びて大なるディミトリイを讃め揚げん。

爾は新なるイリヤの如く、ハリストスに於ける愛の熱に焼かれ、王を責めて、自ら己を死に付す。然れども復生きて、爾の柩を、瓶の油の如く、香膏の竭きざる泉と顕し給ふ。  生神女讃詞

童貞女よ、昔爾の先祖ダワィドは爾の奥密を像りて、王の女の光榮は皆内にありと歌ひ、爾を人々の中に福なる者として榮せり。全世界の喚起よ、慶べ。

  第六歌頌

イルモス、憐に由りて爾の脅より流れし血にて悪魔の祭の血より浄められし教会は爾に呼ぶ、主よ、讃揚の聲を以て爾を祭らん。

至福なる者よ、我等集まりて聲を合せて、爾の光榮にして光を施し、奇蹟と尊貴なる聖神゜の恩賜とに満つる記憶を歌ふ。

ディミトリイよ、爾の祈祷を以て我が諸罪の縛を解きて、我に避所及びおほひと為り給へ、爾は勝たれぬ致命者として主宰の前に勇敢を有てばなり。

  生神女讃詞

嗚呼神の母よ、言は爾を荊棘の中に最浄き百合及び渓間の花として潔き者と認めて、爾の胎内に入り給へり。

  又

イルモス、救世主よ、我を浄め給へ、我が不法多ければなり、祈る、我を悪の淵より引き上げ給へ、我爾に呼びたればなり、吾が救の神よ、我に聴き給へ。

ディミトリイよ、爾は榮ゆる橄欖の如く、属神゜の實を結びしに、戈を持つ手にて搾められたり。今爾の神聖なる柩より香膏を注ぎて、信者を慰め給ふ。

福たる者よ、爾は蜂の如く、己を神を悦ばす諸徳を行ふ者と顕して、房の蜜の如く、肉體の中に霊を無てんに護りて、今信者の霊を楽しましむる香膏を注ぎ給ふ。

ディミトリイよ、爾は霊を全うしハリストスを愛して、斯の至りて芳ばしき香膏に就き、親密に之に與りて、今竭きざる香膏の流を注ぎ給ふ。

ディミトリイよ、爾の苦難の血の點滴は地に下りて、之を芳ばしき香膏の泉と為せり。今爾は斟む者に常に之を流し給ふ。

福たる睿智者よ、爾は血の汗に湿されて、新なる泉の如く、熱心にして来る者に醫治の為に豊に爾の香膏を與へ給ふ。 生神女讃詞

我等罪の多きを以て霊を昧ましし者は、金の如く輝ける光の滅されぬ燈を見て、之に就かん、蓋光照を與へて、凡の幽闇を拂ふ。

  致命者の小讃詞、第二調。

ディミトリイよ、爾に勝たれぬ力を賜ひし神は爾の血の流を以て教会の装飾と為して、爾の邑を害なく護り給ふ、爾は其保固なればなり。

  同讃詞

我等信者皆集まりて、聲を合せて、斯の大なるディミトリイをハリストスの軍士及び致命者と崇めて、歌頌と詩賦とを以て全地の主宰及び造成者に呼ばん、人を愛する主よ、生神女と諸聖致命者との祈祷に因りて、我等を地震のさいがいより脱れしめ給へ、蓋我等皆爾に依りて災禍及び憂愁を免れんことを期望す、爾は我等の保固なればなり。

  第七歌頌

イルモス、アウラアムの少者はペルシヤの爐に在りて、焔よりも強く敬虔の愛にかれて呼べり、主よ爾が光榮の殿に於て爾は崇め讃めらる。

受難者致命者よ、爾は神聖なる光榮と恩寵とに装飾せられ、盛に輝きて、主よ、爾が光榮の殿に於て爾は崇め讃めらると、呼ぶ者を照し給ふ。

光榮なる致命者ディミトリイよ、爾は己の血にて緋袞衣の如く飾られて、帝笏の代に十字架を執り、今ハリストスと偕に王と為りて呼ぶ、主よ、爾が光榮の殿に於て爾は崇め讃めらる。  生神女讃詞

至りて讃榮せられ光照せられたる母童貞女、女の中に祝福せられたる純潔なる女宰よ、爾實の生神女を尊む衆人を覆ひて護り給へ。

  又

イルモス、エウレイの少者は爐に在りて勇ましく焔を践み、火を露に變じてべり、主神よ、爾は世々に崇め讃めらる。

ディミトリイよ、預言者イサイヤは渇く者に水を汲まんことを命ず、若し彼爾の柩を見しならば、必呼びしならん、香膏の泉に来りて、救を汲め。

ディミトリイよ、爾は地の産にして、温柔の者の地、甘き水のある所に住めり、之を飽くまで飲みて、今香膏の竭きざる泉を注ぎ給ふ。

ディミトリイよ、爾は枝の如く葡萄の樹に在りて生長し、神と離れずして合せられ、彼より言ひ難き膏に満てられて、今衆人に流の如く香膏を注ぎ給ふ。

嗚呼新なる爾の功労、嗚呼奇異なる致命者の苦難や、福たる者よ、ハリストスは爾が彼の為に流しし汗を受けて、爾を香膏の泉と顕し給ふ。

ディミトリイよ、爾は香膏の流を注ぎて、奇蹟の大なる淵を啓きて、霊體の諸病を沈め、凡の諸難の颶風を穏にす。  生神女讃詞

童貞女よ、爾は身を有つ爾の神を生みて、乳を以て養ひ給へり、彼が知識の樹の果を食ひて誡に背きしアダムの地獄の疾苦を安ぜん為なり。

  第八歌頌

イルモス、ダニイルは獅子穴に在りて手を伸べて、獅子の口を閉し、敬虔の篤き少者は徳を帯び、火の力を消して呼べり、主の悉くの造物は主を崇め讃めよ。

光榮なる致命者ディミトリイよ、爾はハリストスの奪はれざる力を衣せられ、敵の悉くの怒と烈しき攻撃とを践みて、凱旋者と現れて呼べり、主の悉くの造物は主を崇め讃めよ。

致命者よ、爾は致命者の堅立を表して、致命者の光榮を継ぎたり。再罪の攻撃に穢されざる聖洗に滌はれて、戈に刺されて呼べり、主の悉くの造物は主を崇る讃めよ。

光榮なる者よ、爾の奇蹟の多きはハリストスが爾に賜ひし智慧に超ゆる賜を衆に顕し、醫治の恩賜は言に超ゆる爾の恩寵を明に我等に傳ふ、故に我等呼ぶ、主の悉くの造物は主を崇め讃めよ。  生神女讃詞

我等は萬族の中に惟一なる童貞女母、潔き生神女を歌を以て讃め揚ぐ、彼は我等の救の轉達者なればなり、蓋世界の贖罪主言を生み給へり。我等彼に呼ぶ、主の悉くの造物は主を崇め讃めよ。

  又

イルモス、ハルデヤの窘迫者は怒に堪へずして、敬虔の者の為に爐を七倍熱くしたれども、上の力にて其救はれしを見て、造物主と救世主に呼べり、少者よ、崇め讃めよ、司祭よ、讃め歌へ、民よ、萬世に尊み崇めよ。

ディミトリイよ、神は世に在る者に、爾が常に行の膏に養はるる霊の燈を滅されずして守りしを示さん為、又婚筵の門の爾の為に啓かれしを示さん為に、爾を神聖なる香膏の恒に流るる泉と現し、潔浄の報賞として斯の恩寵を與へ給ふ。

ディミトリイよ、尊き福音經の言ひしが如く、血気に由るに非ず、情欲に由るに非ず、神に由りて爾は生れ、肉體を取りし神を尊み、熱切に彼の為に爾の血を竭くし、上より奇蹟の恩寵を受けて、神聖なる香膏を注ぎて、信者の霊を薫らす。

致命者よ、爾は活ける梯、肉體の足を以て地に堅められて、天に至る者と現れたり、蓋爾の内に住める神に由りて堅固になれり。爾は受難の功労の膏を塗られたる柱と現れて、今信を以て就く者に神聖なる香膏の泉を注ぎ給ふ。

ディミトリイよ、預言者ダワィドは歌ひて、爾を溢れたる神の川と録せり、蓋視よ、爾の香膏の泉は竭きず。故に諸川は溢れて其聲を騰げ、手を拍ちて爾を榮せし神を讃榮す。

惟一にして三聖なる主、全能の神よ、受難者ディミトリイは爾を傳へて、獄に閉され、有形の蠍と共に無形の蛇を蹂り、神聖なるネストルを以てリイの傲慢を倒し、戈を以て刺し殺されて、今柩より香膏を流し給ふ。

  生神女讃詞

アダムに代へては主、エワに代へては爾至浄なる者、詭譎なる蛇に代へてはガウリイル、樹に代へては十字架、エデムに代へては墓の園、悲に代へては慶べよ、焔の剣に代へては戈、無花果樹の葉に代へては絳き袍なり。少女よ、我等爾を此等の縁由の者として歌ふ。

  第九歌頌

イルモス、童貞女よ、手にて斫られざる隅石ハリストスは、爾斫られざる山より斫り分けられて、離れたる性を合せ給へり。故に我等楽しみて、爾生神女を崇め歌ふ。

受難者よ、爾の祈祷を以て爾を歌ふ者の諸罪の縲絏を断ち、諸慾の攻撃を防ぎ、諸異端の擾亂を治め、誘惑の猛風を鎮め給へ。

戴冠者致命者ディミトリイよ、爾の聖にせられし牧群を天國の直き途、救の草場、永遠の安息の處に向はしめ給へ。

致命者ディミトリイよ、爾を歌ふ者が光榮の冠及び天國を受くるに堪ふる者と為らんことを、生を施す主萬軍の王に祈り給へ。

  生神女讃詞

童貞女よ、我等信者爾を恃む者は皆讃美を以て、爾を不朽の根、泉、及び縁由として尊む、爾は我等に實體の不死を流し給へばなり。

  又

イルモス、天は懼れ、地の極は驚けり、神は身にて人々に現れ、爾の腹は天より廣き者と為りたればなり、故に天使と人々の群は爾生神女を崇め讃む。

致命者よ、爾は諸徳の神聖なる香膏を盈つる爾の霊の玉の盒を執れるに、爾の生命の輝く潔浄に息へる者として、ハリストスは其首を爾に傾け給へり。

彼に由りて爾は福なりとせられて、世界の四極に香膏を沃がん為に恩寵に満てられたり。

視よ、爾を待てる言ひ難き報賞の光明なる預象、視よ、恒に流るる香膏の泉、嗚呼受難者よ、致命者の勇敢を以て神の前に立ちて、我が皇帝の為に敵に對する勝利、其國の絶えざる平安を求め給へ。

ディミトリイよ、爾は勝を予ふる十字架の形を以てリイの狂暴に勝ち、同苦難者ネストルを勝利者と為せり。今も凡の敵を我が皇帝に服せしめ、之を助け、之と偕に戦ひ、之を固め給へ。

ハリストスの致命者よ、中心より熱き愛を以て香膏の流を沃げる爾の尊き櫃に趨り附く者を、爾の祈祷を以て、霊を害する行、及び悪臭の諸慾の洪水より脱れしめて、主の前に芳ばしき香を放つ者と現し給へ。

ディミトリイよ、我等は爾の香膏の恒に流るる泉を視て、属神゜の歓喜の日を祝ふ。爾は神聖なる光を満つる者として、我が諸慾の闇を拂ひて、我等に晝に在るが如く行を美しくして、神の近づき難き光を見るを得しめ給へ。

  生神女讃詞

純潔なる者よ、爾は金色の鴿なり、蓋橄欖の新葉たる神の言、神性の膏を以て其體に塗りたる者を齎らし給へり。受難者は方舟の如く彼を己の心に受けて、柩より香膏を流して、信者の面を潤す。

  光耀歌

ディミトリイよ、爾は十字架を以てネストルの武器と為し、之に由りて演武場にリイの傲慢を破れり。ハリストスの如く戈を以て爾の脅を割かる、之に由りて爾の牧群を護り給へ。二次。

  光榮、今も、地震の。

「凡そ呼吸ある者」に致命者の讃頌、六句を立つ、第四調。

聖なるディミトリイよ、爾は刺されて、爾の戈を以て格闘者を刺して、之を殺し、其悪業を絶ちたり。祈る、我等を斯る悪業より脱れしめ、爾の聖なる祈祷を以て我等を責むる諸慾に對して堅固なる者と為し、神を畏るる畏を以て我が心我が霊を感動せしめ給へ。

聖なる者よ、我等は爾を属神゜の水を満てたる川と識りて祈る諸悪の罪過に因りて涸れたる我等の霊を爾の多くの慈憐を以て潤し、其汚穢を滌ひ、許多の禍及び永遠の苦より脱れしめ給へ。

尊榮なるディミトリイよ、爾は至りて光明なる星の如く地に現れて、奇蹟のW煌を以て常に天下を照す。致命者の光榮及び美誉なる者よ、爾の祈祷を以て我等熱心に爾の記憶を行ふ者の霊の闇を拂ひて、諸病を醫し給へ。

  又讃頌、第五調。

ハリストスの致命者よ、我等爾の慈憐なる眷顧を求むる者に来りて、我等を悪敵の攻撃より防ぎ護り、諸慾の暴風を鎮め、諸罪を悔ゆる心を起して、我等に對する神の義怒を消して、其大なる憐を我等に蒙らしめ給へ。

至りて福たるディミトリイよ、爾は我等に堅固なる城として予へられて、諸敵の攻撃を退け、擾亂を治め、我が邑を護りて、之を榮えしめたり。求む、恒に之に平安と大なる憐とを賜はんことをハリストス神に祈り給へ。

ディミトリイよ、爾は諸徳を修めて、受難者の會に加はり、之に因りて宜しきに合ひて不朽至福なる生命の楽を嗣ぎたり。ハリストスに效ふに因りて尊まれ、彼とrしき戈の傷を以て誉と為す至榮なる者よ、我等爾を尊む者を諸慾諸難より脱れしめて、大なる憐を賜はんことをハリストス神に切に祈り給へ。

  光榮、第四調。(イエルサリムのアンドレイの作)。

我等は、救世主の脅、戈に刺されて我等に生命と不朽との水を流す者の恩寵を戈に由りて継ぎたるディミトリイを尊まん。彼は教訓に於ては睿智なり、致命者の中には戴冠者なり、血を以て苦難の馳すべき程を盡し、奇蹟を以て全世界に輝き、主宰の為に熱中し、貧者を愛して之を助け、甚しき艱難に於てフェサロニカ人の為に轉達し給へり。我等は彼の周年の記憶を尊みて、彼に由りて衆に醫治を賜ふハリストス神を讃榮す。

  今も、生神女讃詞。

ハリストス神の母、萬有の造成主を生みし者よ、我が危難より我等を救ひ給へ、我等皆爾に呼ばん為なり、吾が霊の惟一の轉達よ、慶べ。

  大詠頌。發放詞。

 

聖體禮儀

眞福詞は、地震の規程の第三歌頌四句に、聖人の規程の第六歌頌四句に。

  提綱、第六調。

主よ、爾の民を救ひ、爾の業に福を降し給へ。句、主よ、我爾に呼ぶ、我の防固よ、我が為に黙す毋れ。又聖人の、第七調、義人は主の為に楽しみて、彼を恃まん。

使徒の誦讀は地震の、エウレイ書三百三十一端の半より。「兄弟よ、主は其愛する者を懲らし」。又聖人の、ティモフェイ書二百九十二端。「アリルイヤ」、第四調、神よ、爾我等を棄て、爾我等を敗り、爾怒を發せり、祈る、我等に向ひ給へ。句、爾地を震はせて、之を裂けり。聖人の、義人は繁ること櫚の如く、高くなることリワンの柏香木の如し。

福音經の誦讀は地震の、マトフェイ二十七端。又聖人の、イオアン五十二端。

領聖詞、「天より主を讃め揚げよ」。又、「義人は永く記憶せられ」

 

【注意】聖大致命者ディミトリイ及び地震の記憶若し主日に當らば、式左の加如し。

「スボタ」の小晩課には、讃頌は主日及び生神女の、常例の如し。

大晩課には、常例の「カフィズマ」の後に、「主よ爾にぶ」に、讃頌は主日の三章、地震の三、大晩課の挿句に載す、及びディミトリイの四。光榮、ディミトリイの、今も、本調の第一の生神女讃詞。本日の提綱。喩言三篇。「リティヤ」に、讃頌は本堂の、及び聖人の。光榮、聖人の、今も、生神女讃詞。挿句に、讃頌は主日の、光榮、ディミトリイの、今も、生神女讃詞、聖人の調に依る。餅の祝福に、讃詞は「生神童貞女よ、慶べよ」、二次、及びディミトリイの一次。【注意】(若し徹夜堂課を行はずば、「天に在す」の後に、讃詞は主日の、光榮、ディミトリイの、今も、地震の。晩堂課には、「常に福にして」、及び聖三祝文の後に、小讃詞はディミトリイの、光榮、今も、地震の。)

早課には「主は神なり」に、讃詞は主日の、二次、光榮、ディミトリイの、今も、地震の。「カフィズマ」の後に、坐誦讃詞は主日の、及び其生神女讃詞。次ぎて多燭詞、及び諸讃詞、「救世主よ、天使の軍は」。應答歌は本調の、坐誦讃詞はディミトリイの、各一次、生神女讃詞なし。光榮、多燭詞の後の坐誦讃詞、今も、其生神女讃詞。品第詞及び提綱は本調の。福音經は主日の、「ハリストスの復活を見て」。第五十聖詠。主日の讃頌。規程は主日の、「イルモス」と共に四句に、地震の四句に、及びディミトリイの六句に、共頌は「我が口を開きて」。第三歌頌の後に、小讃詞、同讃詞、及び坐誦讃詞はディミトリイの。第六歌頌の後に、小讃詞及び同讃詞は主日の。光耀歌は主日の、光榮、聖人の、今も、地震の。「凡そ呼吸ある者」に。讃頌は主日の四、ディミトリイの四、其光榮のと共に、其附唱と共に。光榮、福音の讃頌、今も、「生神童貞女よ、爾は至りて讃美たる者なり」。大詠頌。聖三祝文の後に、復活の讃詞のみ。聯當及び發放詞。第一時課。第一時課に、讃詞は主日の、光榮、地震の、今も、時課の生神女讃詞。「天に在す」の後に、小讃詞は地震の。第三時課に、讃詞は主日の、光榮、ディミトリイの、今も、時課の生神女讃詞、「天に在す」の後に、小讃詞はディミトリイの。他の時課にも此くの如く讃詞及び小讃詞を更誦す、但し主日の讃詞は易ることなし。

聖體禮儀には、眞福詞は本調の四句に、地震の第三歌頌四句に、及びディミトリイの第六歌頌四句に。聖入の後に、讃詞は主日の、又地震の、又若し之あらば、生神女の本堂の、及びディミトリイの。次ぎて小讃詞は主日の、又地震の、光榮、ディミトリイの、今も、生神女の、若し生神女の本堂に非ずば、今も、地震の。提綱は地震の、及び聖人の。使徒は地震の、及びディミトリイの。「アリルイヤ」、第四調、「神よ、爾我等を棄て」、句、「爾地を震はせて」、又聖人の、「義人は繁ること棕櫚の如く」。福音經は地震の、及びディミトリイの。領聖詞は「天より主を讃め揚げよ」、又聖人の、「義人は永く記憶せられ」。

【注意】順序の使徒及び福音經は第一の誦讀に合す。