6月29日/7月12日
光栄にして讃美たる首座の聖使徒
        ペトル及びパワェルの祭日


大晩課

首誦聖詠。大聯祷。第一「カフィズマ」の第一段。

「主よ、爾にぶ」に八句を立てて讃頌を歌ふ、第二調。(ピルのアンドレイの作)。

句、主よ、我深き處より爾に呼ぶ。主よ、我が聲を聴き給へ。
我等如何なる令誉の栄冠を編みてか/ペトル及びパワェルに奉らん、/彼等は身にては分れ、/神にては合せられたる者、/神の伝教師の先立者、/其一は使徒等の首先(しゅせん)にして、/一は他の使徒より多く労せし者なり。/ハリストス我等の神、/大なる憐を有つ主は、/実に宜しきに合ひて、/不死の光栄の冠を彼等に冠らせ給ふ。//
句、願はくは爾の耳は我が祷の聲を聴き納れん。
我等如何なる令誉の栄冠を編みてか・・・
句、主よ、若し爾不法を糾さば、主よ、孰か能く立たん。然れども爾に赦あり、人の爾の前に敬まん為なり。

我等如何なる令誉の栄冠を編みてか・・・
句、主を望み、我が霊主を望み、彼の言を恃む。
我等如何なる美しき歌を作りてか/ペトル及びパワェルを讃め歌はん、/彼等は神智の翼、/四極を飛び過ぎて天に挙りし者、/恩寵の福音を授けし手、/真実を伝教する為に走りし足、/睿智の川、/十字架の角なり。/ハリストス、大なる憐を有つ主は/彼等を以て/悪鬼の驕傲を壊り給へり。//
句、我が霊主を待つこと、番人の旦を待ち、番人の旦を待つより甚し。
我等如何なる美しき歌を作りてか・・・
句、願はくはイズライリは主を恃まん、蓋憐は主にあり、大なる贖も彼にあり、彼はイズライリを 其の悉くの不法より贖はん。

我等如何なる美しき歌を作りてか・・・
句、萬民よ、主を讃め揚げよ、萬族よ、彼を崇め讃めよ。
我等如何なる属神゜の詩を賦してか/ペトル及びパワェルを讃め揚げん、/彼等は無神を殺す黙さざる口、/神の畏るべき剣、/ロマの光明なる修飾、/全世界の養育者、/神の録したる新約の霊智なる石板、/ハリストス、大なる憐を有つ主がシオンに於て述べ給ひし者なり。//
句、蓋彼が我等に施す憐は大なり、主の真實は永く存す

我等如何なる属神゜の詩を賦してか・・・・
   光栄、第四調。(修士イオアンの作)
ペトルよ、爾我を愛するかと、/三次問ふを以て、/ハリストスは其三次諱みしことを正し給へり。/故にシモンも隠微なることを知る者に謂へり、/主よ、爾は一切を知り、一切に達す、/爾は我が爾を愛するを知る。/之に因りて救世主は彼に謂へり、/我が羊を牧せよ、/我が選びたる者を牧せよ、/我が羔、我が己の血を以て救に備へし者を牧せよと。/神福なる使徒よ/我等に大なる憐を賜はんことを彼に祈り給へ。
   今も、生神女讃詞
生神女よ、爾に因りて神の先祖となりし預言者ダワィドは、/爾に大なる事を為しし者に、/爾の事を歌ひて呼べり、/女王は爾の右に立てりと。/蓋父なく爾より甘じて人の性を取りし神ハリストス、/大にして裕なる憐を有つ主は、/爾母を生命の中保者と現せり、/是れ慾に朽ちたる己の像を改め、/山の中に迷ひし羊を獲て、/肩に置き、父の前に攜へ、/己の旨に協はせ、之を天軍に合せて、/世界を救はん為なり。//

  聖入。「聖にして福たる」

本日のポロキメン。(時課経の曜日の)
パリミヤ(喩言)。

  ペトルの公書の読み。(1:3−9)。
兄弟よ、祝讃せらるる哉神、我が主イイススハリストスの父、彼は其大なる慈憐に依りて、イイススハリストスの死よりの復活を以て、我等を生くる望、朽ちずけがれず衰へざる嗣業の為に復生せしめたり。是の嗣業は爾等の為に天に蔵められたり、蓋爾等は末の時に顕れんとする救の為に、神の能力を以て、信に由りて、護らるるなり。爾等此に因りて喜べ、今之を要せば、種々の試誘に由りて、暫く憂ふることありと雖、是れ特に爾等の試みられたる信は、火に試みらるとも滅ぶへき黄金よりも至貴くなりて、イイススハリストスの顕現の時に稱讃尊貴光栄を得ん為なり。爾等イイススハリストスを見ずして愛し、今彼を見ざれども、信じて、言ひ難く且光栄なる喜を以て喜ぶ、爾等の信の目的、即霊の救を獲ればなり。

  ペトルの公書の読み。(1:13−20)。
至愛の者よ、爾等の心の腰を束ね、けい醒して、イイススハリストスの顕現の時に、爾等に賜ふ所の恩寵を全く望め。孝順なる子の如くにして、先の蒙昧の時の慾に效ふ勿れ、即爾等を召したる聖なる者に效ひて、己も亦凡そ行ふ所に聖なれ。蓋録して云へるあり、我聖なるに因りて、爾等も聖なれと。爾等若し貌を以て人を取らずして、各人を其行に由りて審判する者を父と名づけば、タれて世に寄る時を度れ、蓋知る、爾等が先祖より伝はりたる空しき度世より贖はれしは、壊るべき金銀を以てせしに非ず、乃疵なくけがれなき羔の如きハリストス、創世の先より預定せられ、末の時に及びて爾等の為に現れし者の貴き血を以てせしなり。

  ペトルの公書の読み。(2:11−24)
至愛の者よ、我爾等を旅客及び寄寓者として求む、霊を攻むる肉慾を防ぎて、異邦人の中に善き行を為せ、彼等今爾等を謗りて、悪者と云へる者が、爾等の善き所為を見て、眷顧の日に於て神を讃栄せん為なり。故に爾等、主の為に、凡の人の定制に服へ、或は王に於てせよ、其上に在るを以てなり、或は有司に於てせよ、其彼より悪を行ふ者を罰し、善を行ふ者を賞する為に遣さるるを以てなり。蓋我等が善を行ひて、愚人の無知の言を止むるは、神の旨なり、我等自由の者なりと雖、悪を蔽はん為に自由を用いる者に非ず、神の僕なるが故なり。衆人を敬ひ、諸兄弟を愛し、神を畏れ、王を尊め。僕よ、畏を以て主人に服へ、惟善良の者、柔和の者に於けるのみならず、苛刻の者にも然すベし。蓋若し人無法の苦を受け、神を念ひて憂に堪へば、此れ神の嘉する所なり。若し爾等罪を犯して、撻たれて之を忍ばば、何の誉かあらん、然れども若し善を行ひて、苦を受けて忍ばば、此れ神の嘉する所なり。爾等の召されたるは此が為なり、蓋ハリストスも我等の為に苦を受けて、我等に式を遺せり、我等が其跡に随はん為なり。彼は罪を行はず、其口に詭譎なかりき。彼は詬られて、詬を反さず、苦を受けて、喝さざりき、乃之を義なる審判者に託せり。彼は我等の罪を自ら己の身に任ひて、木の上に擧げたり、我等が罪を絶ちて、義に生きん為なり。

   「リティヤ」に讃頌、第二調。(イエルサリムのアンドレイの作)。
信者の群、慶賀の美しき会は/今日来りて、/適當なる讃美を以て/恩寵の選ばれたる組織者、ペトル及びパワェルに被らせん。/蓋彼等は饒に言を播きて、/衆を聖神゜の恩寵に富まし、/真の葡萄の樹の枝として、/我が心を楽しましむる熟したる果を我等の為に結べり。/我等は喜ばしき面と清き良心とを以て/彼等に呼びて云はん、/無智なる事の破壊者、智なる事の役者よ、慶べ、/萬有の造成者及び治理者の美しき選抜なる者よ、慶べ、/良善を保護し、詭譎を排斥する者よ、慶べ。/切に求む、/造物主及び夫子に、/世界に絶えざる平安、我等の霊に大なる憐を賜はんことを常に祈り給へ。//
   (アルセニイの作)。
ハリストスの門徒、教会の基、其真の柱及び垣、ハリストスの教理と苦難との神聖なる角、首座たるペトル及びパワェルを全世界の轉達者として讃め揚げん。蓋彼等は全地の廣きを廻りて、耜を以てするが如くにして信を播き、聖三者の詞を伝へて、衆に神智を植えたり。嗚呼ペトル、磐及び基や、嗚呼パワェル、選ばれたる器や、彼等はハリストスの牛の一ぐうにして、諸民、諸邑、諸島を神智に引き寄せ、エウレイ人をも亦ハリストスに導けり、且我等の霊の救はれんことを祈り給ふ。
   (ゲルマンの作)。
光栄なる使徒の首座たるペトル、信の磐、及び高妙なるパワェル、聖なる諸教会の雄辯家又燈明よ、神の寶座の前に立ちて、我等の為にハリストスに祈り給へ。
福たるパワェル、主の口、教の基よ、爾曩にはイイスス救世主の窘逐者にして、今は使徒の首座たり。故に爾は、睿智者よ、言ひ難き事を視、第三重の天にまで登り、且つ呼べり、我と偕に来れ、然らば福を失はざらん。
   第三調。(修士イオアンの作)
上天のイエルサリムの住民、信の磐、ハリストスの教会の雄辯家、聖三者を伝ふる二人、世界の漁者たる者は、今日地上の事を捨てて、苦難を以て神に往き、毅然として彼に我等の霊の救はれんことを祈り給ふ。
   光栄、第五調。(ワィザンティの作)。
讃美たる使徒等よ、神の睿智、父の同永在の言が福音經に預言せし如く、爾等は実繁き葡萄の枝、其梢の中に熟したる美しき房を垂るる者なり、我等信者は之を食らひて、其味を楽しむ。信の磐たるペトル、及び世界の誉たるパワェルよ、爾等の教にて得たる牧群を固め給へ。
   今も、生神女讃詞。
生神童貞女よ、我等信者は職として爾を讃美し、爾を動かされぬ城、壊られぬ墻、堅固なる轉達者、及び我が霊の避所として讃栄す。

   挿句に讃頌、第一調。(クリトのアンドレイの作)。
光明なる使徒パワェルよ、孰か能く爾が諸邑に於て受けし繋械及び艱難を述べ盡さん。爾は労し、疲れ、屡寝ねず、飢え、渇き、凍え、裸なりき、筐にて鎚り下され、杖にて撲たれ、石にて撃たれ、旅の諸難に遇ひ、深淵に沈められ、天使等及び人々の為に観玩と為れり。爾を固むるハリストスに因りて爾一切を忍べり。ハリストスイイスス爾の主に因りて世界を獲ん為なり。故に我等熱切に爾の記憶を行ふ者は爾に求む、絶えず我等の霊の救はれんことを祈り給へ。
句、其聲は全地に伝はり、其言は地の極に至る

光明なるパワェルよ、孰か能く爾が諸邑に於て受けし繋械及び艱難を述べ盡さん。或は孰か能く爾が一切を得て、ハリストスに教会を攜へ至らん為に、ハリストスの福音に労せし辛苦勤勉を言ひ顕さん。求む、使徒パワェル、諸教会の教師よ、我等が爾の善き承認を臨終の呼吸に至るまで守らん為に祈り給へ。

句、諸天は神の光栄を伝へ、穹蒼は其手の作為を誥ぐ。
教会の大なる燈明たるペトル及びパワェルを讃め歌はん、蓋彼等は日よりも勝りて信の穹蒼に輝き、伝道の光線を以て異邦民を無知より升せたり。一人は十字架に釘せられて天に往き、彼處にハリストスより國の鑰を受けたり、一人は剣にて斬られて救世主に往き、宜しきに合ひて讃美らせる、二人ながらイズライリに向ひて其非義にして主に手を伸べしことを告ぐ。ハリストス我等の神よ、彼等の祈祷に因りて我等に敵する者を降して、醇正なる教を固め給へ、爾人を愛する主なればなり。
   光栄、第六調。(カリアのエフレムの作)。
喜ばしき祭は今日四極に輝けり、睿智なる使徒、首座たるペトル及びパワェルの最尊き記憶なり。故にロマも共に喜びて祝ふ。兄弟よ、我等も歌頌と詩賦とを以て此の至尊なる日を祝ひて、彼等に呼ばん、使徒ペトル、爾の夫子ハリストス、我等の神の忠信なる友よ、慶べ、至りて愛すべき、パワェル、教法の伝道師、全世界の教師よ、慶べ。聖なる選を蒙りし匹偶よ、勇敢を有つに因りて、ハリストス我等の神に我等の霊の救はれんことを祈り給へ。
   今も、生神女讃詞
至浄なる者よ、我の造成者及び贖罪者ハリストス主は、我を衣て、爾の胎より出でて、アダムを初の詛より解き給へり。故に無てんの者よ、我等爾、実に神の母及び童貞女たる者に黙さずして天使の如くに呼ぶ、慶べ、女宰、我等の霊の轉達、おおい、及び拯救よ、慶べ。
餅の祝福に使徒の讃詞、第四調。二次。(小晩課に載す)。次ぎて「生神童貞女よ、慶べよ」、一次。并に誦読。

   讃詞、第四調。
使徒の上座にして/全世界の教師なる者よ、/
世界に平安、/我が霊に大なる憐を賜はんことを/
萬有の主宰に祈り給へ。

早課

「主は神なり」
   讃詞、第四調。

使徒の上座にして/全世界の教師なる者よ、/
世界に平安、/我が霊に大なる憐を賜はんことを/
萬有の主宰に祈り給へ。//

   光栄、今も、生神女讃詞。
是れ古世より隠されて、/天使等にも知られざる秘密なり、/生神女よ、爾に藉りて神は混ぜざる合一を以て身を取りて、/地に在る者に現れ、/甘じて我等の為に十字架を受け、/此を以て始に造られし者を復活せしめて、/我等の霊を死より救ひ給へり。//

「カフィズマ」の第一の誦文の後に坐誦讃詞、第八調。(日本では通常省略)
使徒ペトルよ、爾は漁猟の海を遺てて、天の父より言が人體を取り給ふ神聖なる啓示を受け、毅然として信を以て爾の造成主に呼べり、我爾が神の一性の子たるを知ると。故に爾は実に宜しきに合ひて信の磐及び恩寵の司鑰者と現れたり。ハリストス神に愛を以て爾の聖なる記憶を祭る者に諸罪の赦を賜はんことを祈り給へ。
   光栄、第一調。
信者よ、教会の磐なる讃美なるペトル、及び世界の網なる勲高きパワェルを、天の鑰を持つ者として、宜しきに合ひて崇め讃めん、蓋彼等に因りて全地は聖三者の教を以て照されたり。光栄は爾等を栄せし者に帰す、光栄は爾等を固めし者に帰す、光栄は爾等に因りて、永生を賜ひし者に帰す。
   今も、生神女讃詞。
至聖なる童貞女よ、慈憐に因りて身を取りし造物主を抱きたる爾の神聖なる手を舒べて、彼に我等を誘感と、諸慾と、患難より脱れしめんことを祈り給へ。我等愛を以て爾を讃め揚げて呼ぶ、光栄は爾の内に入りたる者に帰す、光栄は爾より出でたる者に帰す、光栄は爾の産に因りて我等を救ひたる者に帰す。
   第二の誦文の後に坐誦讃詞、第八調。
使徒パワェルよ、爾は天よりハリストスより召を受けて、光の伝道者と現れ、恩寵の教を以て衆を照せり、蓋律法の文の役を除きて、信者に神゜の知識を輝かせり。故に宜しきに合ひて第三重の天に挙げられ、楽園に至れり。ハリストス神に愛を以て爾の聖なる記憶を祭る者に諸罪の赦を賜はんことを祈り給へ。
   光栄、第四調。
主の使徒、天の奥密者よ、爾等は輝く光線たる神聖の伝道の教を以て、星の如く地の四極を照し給ふ。
   今も、生神女讃詞。
我等信者は爾生神女を苦難に遭ふ者の熱切なる保護、我等を助けて神の前に轉達する者、我等を朽壊より救ふ者として讃め揚ぐ。


ポリエレイ(多燭詞)
   多燭詞の後に坐誦讃詞、第八調。
門徒の中に首座の者と顕れし大にして光明なる燈ペトル及び睿智なるパワェルを讃め揚げん、蓋彼等は神聖なる神゜の火を以て輝きて、迷の黒闇を焚き盡せり。故に宜しきに合ひて天上の國の居民及び恩寵の同寶座の者と顕れたり。之に因りて我等呼ぶ、ハリストス神の使徒よ、愛を以て爾等の聖なる記憶を祭る者の為に諸罪の赦を求め給へ。二次。
   光栄、今も、生神女讃詞。
造物主の至りて無てんなる聘女、贖罪主の夫を識らざる母、撫恤者の住所なる讃美たる者よ、我不法の汚らはしき居處、意念の中に悪鬼の玩弄と為りし者を速に其悪業より脱れしめて、諸徳の明なる住所と為し給へ。光明にして不朽なる者よ、爾の祈祷を以て諸慾の雲を掃ひて、我を天上の暮れざる光に與る者と為し給へ。


讃歌(連接歌集から)
 (炉儀が終わるまで)
ハリストスの使徒等、己の教を以て全世界を照し、四極を率いてハリストスに就かしめし者よ、我等爾を讃揚す。
右、諸天は神の光榮を伝へ、穹蒼は其手の作為を誥ぐ。
左、主よ、諸天は爾の奇異なる事を讃榮せん。
右、爾の列祖に代へて爾の諸子あらん、
(後略)
光榮、今も、「アリルイヤ」、三次。


   品第詞、第四調の第一倡和詞。
   提綱、第四調。
其聲は全地に伝はり、其言は地の極に至る。句、諸天は神の光栄を伝へ、穹蒼は其の手の作為を誥ぐ。

「凡そ呼吸ある者は」。句、「神を其聖所に讃め揚げよ」。福音經はイオアン67端。

   第50聖詠の後に讃頌、第六調。
敬虔の道の真の伝教師、/教会の至りて光明なる星、/信の磐たるペトル、/及びハリストスの奥密者、/真実の教師パワェルを、/讃歌を以て崇め讃めん。//蓋彼等は信者の心に真実の言、/衆人の為に果を結ぶ者を蒔きたり、/且ハリストス神に/我等の霊の救はれんことを祈る。//

   規程二篇。ダマスクのイオアンの作。
第一、聖使徒ベトルの規程、第四調。「イルモス」と共に八句に。「イルモス」二次、讃詞六句に。
   第一歌頌
イルモス、讃美たる主よ、爾とrしき者はあらず、蓋爾は獲たる民を強き手にて救ひ給へり、人を愛する主なればなり。
神や、光栄は爾に帰す、光栄は爾に帰す
神に感ぜらるる歌を以て、今日宜しきに合ひて、使徒の中に最首座たる者を、ハリストスの初の召を蒙りし者として歌はん。
(冠詞)聖使徒ペトルよ、我等のために神に祈り給へ
至福なるペトルよ、世の無き先より在す者は爾を預知して、其教会の先立者及び上座なる者と預定せり。
(冠詞)聖使徒ペトルよ、我等のために神に祈り給へ
使徒よ、肉にもあらず、血にもあらず、即父は爾にハリストスを真の至上なる神の子と稱へんことを暁らしめたり。   
生神女讃詞 光栄は父と子と聖神に帰す、今も何時も世々に、アミン
聖なる山、至上なる寶座、産の後にも実の童貞女たる神の母を歌はん。

第二、聖使徒バワェルの規程、第八調。讃詞六句に。
   第一歌頌
イルモス、
斫られたる者は斫られざる者を斫り分ち、日は曾て見ざりし地を見たり、水は残忍なる敵を溺らして、イズライリは過られぬ處を過り、歌は唱へられたり、主に謳はん、彼厳に光栄を顕したればなり。
(冠詞)聖使徒パウエルよ、我等のために神に祈り給へ
至福なるパワェルよ、神聖なる智識を以て無き者を有るが如く稱ふるハリストスは親ら爾を母の腹より選びて、其神聖なる名、凡の名に超ゆる者を、異邦民の前に播かん為に定め給へり、彼厳に光栄を顕したればなり。
(冠詞)聖使徒パウエルよ、我等のために神に祈り給へ
バワェルよ、ハリストスは爾に将来の敬虔の輝煌、及び迷の潔めらるることを示して、上より電の如く現れて、肉體の目を昏まし、霊の目を聖三の知識を以て悟らせ給ふ、彼厳に光栄を顕したればなり。
(冠詞)聖使徒パウエルよ、我等のために神に祈り給へ
パワェルよ、爾は第八日に割禮を受けし者、先祖の遺伝に熱心なる者、エウレイの族、ワェアミンの支派、律法に由りてファリセイにして、一切を以て芥蔕と為して、ハリストスを獲たり、彼厳に光栄を顕したればなり。
   生神女讃詞
全能の神の潔き母、王の族より出でて、萬有の王たる神を独身を以て性に超えて生みし女宰よ、我を患難より救ひ給へ、蓋我爾の子に歌ふ、彼厳に光栄を顕したればなり。
共頌、「我が口を開きて」。

   第三歌頌 (冠詞は第1歌頌と同様に)
イルモス、ハリストスよ、我等は智慧と能力と富有とを以て誇るにあらず、乃爾、父と一性なる智慧を以て誇る、人を愛する主よ、爾の外に聖なる者なければなり。

使徒ペトルよ、ハリストス神の最甘き口は爾を福なる者、及び國の確なる司鑰者と顕したり、故に我等爾を讃め歌ふ。

使徒ペトルよ、主宰ハリストスは爾の承認の磐の上に動かざる教会を建て給へり、我等其中に爾を讃栄す。

ペトルは肉體に於て天使等より上なるが如し、蓋ハリストス神は、光明なる降臨の時に、彼が同じく位に坐する者、及び審判者と為らんことを宣べ給へり。
   生神女讃詞
身にて神を生みし婚姻に與らざる者よ、諸慾の攻撃に動かさるる我を固め給へ、潔き者よ、爾の外に我を助くる者なければなり。
   
イルモス、主よ、爾は爾に趨り附く者の固、爾は昧まされし者の光なり、我が神゜は爾を歌ふ。

爾は信者の霊の為に基の石として、貴き屋隅の石たる救世者及び主を置き給へり。

至福なるパワェルよ、爾の基に尊栄にして光明なる諸徳の建てられんことを祈り給へ。

パワェルよ、爾は実に常に爾の身にイイススの死の状を佩びて、真の生命に勝ふる者と為り給へり。   

生神女讃詞
聘女ならぬ聘女よ、我等「ハリスティアニン」は皆爾を我が避所及び垣として獲て黙さずして爾を讃栄す。

   應答歌.第八調。
パワェルよ、孰の獄か爾を囚人として視ざりし、孰の教会か爾を雄辯家として有たざる、ダマスクは爾を以て己の栄と為す、光に由りて爾が仆されしを見たればなり、ロマは爾の血を受けて、之を誇と為す、タルスも亦大に喜びて、熱切に爾の襁褓を尊む。嗚呼使徒バワェル、世界の誉なる者よ、現れて我等を固め給へ。

   第四歌頌
イルモス、
童貞女より身を取りて、人性を神性に體合せし者は、是れ我が神なり、我等彼を歌ひて呼ぶ、主よ、光栄は爾の力に帰す。

ハリストスは、約せし如く、爾を以て人を漁する神聖なる漁者と為して、己の教会の舵を始めて爾に授け給へり。

ペトルよ、爾に縛り及び釋く権を與へし生命を賜ふイイススは、願はくは爾の祈祷に由りて、我の為に慈憐なる者と為らん。

ペトルよ、疑なき信を以て爾の神聖なる記憶を尊む者の為に、ハリストスの國を啓かんことを切に祈り給へ。
   生神女讃詞

女宰、讃美たる生神女、萬有の神の母よ、爾の祈祷を以て我の意念を潔めて、我を善き果を結ぶ者と為し給へ。
   
イルモス、主よ、爾は爾の馬たる使徒に乗りて、爾の手に其轡を執れり、爾の乗るは、信を以て、主よ、光栄は爾の力に帰すと歌ふ者の為に救と為れり。

サウルは曩に獅の如くに猛りて、甚しくハリストスの教会を残害したれども、其窘逐せし神の羔の神聖なる聲に執はれて、彼を牧者として群を彼に託す。

世界を照さんとする者は昧まさる、アナニヤは彼に遣されて、神聖なる顕見に因りて、霊と體との光照を彼に與へて、神の選ばれたる器と為す。

ダマスクは宜しきに合ひてパワェルを以て誇る、蓋是よりして、昔地堂よりせし如く、神聖なる水の此の大なる泉は出でて、神識を以て饒に全地に飲ませたり。
   生神女讃詞
童貞女及び母の言ひし如く、主は権ある者を位より黜け、飢えて、信を以て、主よ、光栄は爾の力に帰すと呼ぶ者を神聖なる善に飽かせ給へり。
   第五歌頌
イルモス、爾の血を以て我等選民を獲たる主よ、爾の平安を我等に與へて、爾の牧群を同一の意旨に護り給へ。
愛に因りて神の前に勇敢を顕しし漁者及び不学者、恩寵を以て神妙に奇蹟を行ふ者は、宜しきに合ひて奇とせられたり。
ハリストスよ、爾の神聖なる使徒は爾に因りて金又は銀を得しにあらず、乃徳を得て、奇跡の力に富める者と為れり。
跛の者の足と踝とは爾の能力の言を以て治されたり、神聖なる神゜に因りて至栄の事は行はれたればなり。   生神女讃詞
潔き者よ、神は神性に因りて形なきを易へず、其位に因りて肉身に體合して、爾より身を以て生れ給へり。
   
イルモス、主よ、爾の誡を以て我等を照せ。人を愛する者よ、爾の高き臂を以て爾の平安を我等に與へ給へ。

使徒パワェルよ、爾は勝利の徽章として、常にハリストス王の十字架を負ひて、真実の誇を択べり。

至栄なるバワェルよ、爾の為には生くることはハリストスなり、死するも亦極めて善なる益なり、蓋爾は我等の為に十字架に釘せられし者と共に愛を以て釘せられたり。

尊きパワェルよ、爾は肉體より出でて、生命を賜ふハリストス神に就きて、実に主に在りて喜ぶ。   

生神女讃詞
婚姻を識らざる潔きマリヤよ、我等信者に憐を垂れんことを爾の子我等の神に常に祈り給へ。

   第六歌頌
イルモス、ハリストスよ、イオナは三日の間鯨の中に在りて、爾不死の者が、甘じて死者として、三日の間地の腹に在りしを預象せり。

ハリストスよ、昔爾の右の手を以て水を履みて往けるペトルを救ひし如く、我甚しき誘惑の猛風に由りて溺るる者をも救ひ給へ、爾慈憐なればなり。

嗚呼ペトルよ、爾は一の商賈の如く、有るなきが如き者を捨てて、有る者を取り、顕に値貴き真珠たるハリストスを獲たり。

至福なるペトルよ、爾は至聖神゜、爾が始めて宣べ伝へて、明に神と承け認めし主を無知に試みんことを謀りたる者を殺せり。

   生神女讃詞
爾は我等の為に一切の性より上なる神の言を身を取りし者として生み給へり、故に我等口と霊とを以て爾を生神女と伝ふ。

   
イルモス、我祷を主の前に潅ぎ、我が憂を彼に告げん、我が霊は悪に満ち、我が生命は地獄に近づきたればなり。我イオナの如く祈る、神よ、我を淪滅より引き上げ給へ。

爾は世の華美を棄てて、全心を以て主を愛し、衆人の救を望むを以て之を證せり。嗚呼福たるパワェルよ、今も全地の為に祈り給へ。

パワェルよ、爾は主宰に最善くうふ者と為り、且之を衣たる者として、確に凡の人の為に凡の者と為れり、凡の人を獲て救はん為なり、爾は実に救へり、ハリストスの為に四極を獲たればなり。

福たる使徒パワェルよ、ハリストスは宜しきに合ひて爾に住居を天に賜へり、蓋爾は彼の忠なる役者、及び其機密の家宰たりしに因りて、此の世に存する邑を望まざりき。
   生神女讃詞
至りて無てんなる神の母よ、主は我の性を新にして、爾が言ひし如く、爾を顧み、権能者として大なる事を成せり。我の神は爾に縁りて我を淪滅より救ひ給へり、其慈憐なればなり。

   小讃詞、第二調。
主よ、爾は堅固にして神妙なる伝道師、爾の使徒の首たる者を、爾の福の楽と安息とに納れ給へり、独心中の事を知る者よ、爾彼等の労と死とを凡の果実の獻物より勝りて受けたればなり。

   同讃詞
我が救世主よ、我の舌を潔め、我の口を啓き、之を満てて、我の心を感傷せしめ給へ、我が言ふ所に従はん為、教ふる所を先づ行はん為なり、蓋凡そ行ひ且教ふる者は大なる者なりと言へり。若し我言ひて行はずば、鳴る銅の如く議せられん。故に独心中の事を知る者よ、我に至當の事を言ひ、且つ利益なる事を行ふを賜へ。

   第七歌頌
イルモス、
太初に父及び神゜と共に在りし始なき言、独生の子、我が先祖の尊まるる神よ、爾は崇め讃めらる。

ペトルよ、爾は神の慈憐なる慮に因りて、全くハリストスに従はんことを教へられて、苦の前に彼を諱む誘惑に陥らんことを容されたり。

ハリストスは爾初めて召され、且大に愛せらるる者に、使徒の光明なる上座たるに因りて、墓より復活して先現れ給ふ。

ペトルよ、主宰は三次の神聖なる問を以て爾が其苦の前に三次諱むことを醫して、愛を固め給ふ。

ペトルよ、爾はハリストスに於ける愛の證者に、神として見ざる所なき言を進めたり、故に彼は其愛する群を爾に託す。

   生神女讃詞
世の無き先に父より輝きし神言を身にて妊みし者を、我等皆萬有の神の母として崇め讃む。

   
イルモス、昔苛虐者はデイルの野に捧神者を苦しめん為に爐を建てたり、其中に三人の少者は惟一の神を三位に歌頌して、歌ひて曰へり、先祖の神よ、爾は崇め讃めらる。

ハリストスよ、末の時に召されたれども、勤労を以て衆に超えたる者は、爾の使徒の封印及び栄冠と為れり。彼と共に教会の民は爾に歌ふ、我が先祖の神よ、爾は崇め讃めらる。

ハリストスよ、囚人パワェルは先に爾の教会を窘逐したれども、後に爾に於ける熱心は先の暴烈に超えたり、蓋彼は諸民を集めて呼ばしむ、我が先祖の神よ、爾は崇め讃めらる。

パワェルよ、爾はイエルサリムより始めて衆に福音を伝へて、全地を巡り、イッリリクの境にまで教へて呼べり、我が先祖の神よ、爾は崇め讃めらる。
至福なる者よ、爾は神゜象外に遊びて、第三重の天に至り、道ひ難き言を聴きてぶ、光栄は至上なる父、同座に輝ける子、及び神の深きを明に察する神゜に帰す。

   生神女讃詞
童貞女よ、雨が羊の毛に降りし如く、ハリストス神は爾に降り、身を取りし者として爾より出でて、先に離れたる者を合せ、地及び天に平安を賜へり。我が先祖の神よ、爾は崇め讃めらる。
   第八歌頌
イルモス、己の言ひ難き能力を以て萬物を持つハリストスよ、爾は焔の中に爾の聖なる少者に露を注ぎ給へり、蓋彼等は呼べり、主の悉くの造物は主を崇め讃めよ。

ペトルよ、人爾の手を伸ばし、爾を十字架に束ねんと、主宰は預言して、己に従はんことを命ず、蓋爾は呼べり、主の悉くの造物は主を崇め讃めよ。

爾は恩寵の言を以て奇蹟を行ひて、甚しくちゅう瘋を患ひたるエネイを愈し、死せしタワィファを復活せしめたり、故に彼等は呼べり、主の悉くの造物は主を崇め讃めよ。

ペトルに異邦民の潔められたる事を告げしハリストスよ、属神゜の光を以て我の意念をも潔め給へ、蓋我呼ぶ、主の悉くの造物は主を崇め讃めよ。

   生神女讃詞
神言を身にて生みし至聖なる童貞女よ、爾の祈祷を以て我が霊の黒暗を拂ひて、我を照し給へ、蓋我呼ぶ、主の悉くの造物は主を崇め讃めよ。
   
イルモス、聖なる山に光栄を顕し、棘の中に火を以てモイセイに永貞童女の奥密を示しし主を歌ひて、萬世に讃め揚げよ。

宏恩の主よ、パワェルは爾の愛に化せられて、善き變革を以て全く新にせられたり、蓋光明なる者は既に己生くるに非ずして、爾を己の中に萬世に生くる者として有てり。

捧神者パワェルよ、爾は教会を新婦の如くに聘定して、新娶者ハリストスに獻げたり、蓋爾は新婦の導者と現れたり、故に彼は萬世に爾を讃栄す。

パワェルよ、爾は至りて善き戦を戦ひ、法に遵ひて馳すべき程を盡し、信の寶を守れり、故に義の冕を受くるに勝ふる者と為り給へり。

   生神女讃詞
火の様なる主の寶座よ、慶べ、聘女ならぬ聘女、童貞女よ、慶べ、我等が萬世に讃め揚ぐる義の日を輝かしし雲よ、慶べ。

   第九歌頌
イルモス、爾至栄なる新婦、至聖なる生神女、見ゆると見えざる萬有の造成主を生みし者を、我等歌を以て崇め讃む。

ペトルよ、爾の異常なる恩寵は宜しきに合ひて讃栄せらる、蓋爾の影は病者の病を逐へり。故に我等爾を崇め讃む。

神の敵たる魔術者シモン、奇術を以て空気に乗りたる者を、言ひ難き神聖なる力を以て墜ししペトルは讃美せらる。

使徒よ、爾の祈祷を以て、爾の記憶を歌ふ者に諸罪の赦免、心の光照、神゜の歓楽を與へ給へ。

ペトルよ、凡そ爾に属する者、言、不朽體、信と愛とを以て拝せらるる聖なる鐵索は皆光栄、成聖、及び奇蹟に満てられたり。
   生神女讃詞
歓喜を生みし者よ、爾の腹の果は爾を讃め歌ふ者に、聲を高くして、常に爾に慶べよと呼ばしむ。
   
イルモス、生神女よ、爾は性の法則に超えて、造成者及び主を孕みて、世界の為に救の門と為り給へり、故に我等常に爾を崇め讃む。

パワェルよ、我等爾が犯罪者の如くハリストスの為に佩びたる鐵索に伏拝し、爾が勝利を獲たる光栄の身に負へる瘡痍に接吻す。

使徒よ、爾は今釋かれて、常に共に在らんことを願ひし者に至れり、彼の役者として共に住ひて、息めざる祈祷を以て爾の諸僕を己に就かしめ給へ。

ハリストスは今爾に見らるること朦朧ならず、鏡に縁るが如くならず、乃面を合せて覿られて、純ら爾に神性を識る知識を啓き給ふ。

   生神女讃詞
至聖なる神の母よ、爾はハリストスの使徒の誉、致命者の栄、預言者の基たりき。故に我等信者皆宜しきに合ひて爾を崇め讃む。

   光耀歌
我等皆使徒の首たる者、神聖なるペトル及びパワェル、世界の燈、教法の伝道師、神言の角、定理の宣伝者、教会の柱、迷の破壊者を歌ひ讃めん。二次。
   光栄、今も、生神女讃詞
恩寵を満ち被る少女、神の母、童貞女よ、爾の産の至大至栄なる秘密を預言者は伝へ、使徒は宣べ、致命者は證し、天使は讃め歌ひ、人々は之に伏拝す。

「凡そ呼吸ある者」に讃頌、四句を立つ。第四調。
救世主が十二使徒の会に向ひて、人々我を言ひて誰とか為すと問ひし時、使徒の中に挺でたるペトルは、天より恩寵を受けて、神言を以て明に答へて曰へり、難波はハリストス、活ける神の子なりと。故に彼は上より黙示を受け、且義を以て縛り及び釋く権を得たる者として、宜しきに合ひて讃美せらる。

爾等我を言ひて誰とか為すとハリストスの問ふ時、衆の口なる者は父の示しし事を宣べて、直に呼べり、爾は活ける神の子なりと。故に其報として、イオナの子シモンよ、爾は福なりとの言を受けたり。蓋神は彼を栄する者を栄して、豊に報を賜ひ、爾を其教会の堅固なる磐及び基として置き給へり。

爾が人よりするに非ずして、上より召されし時、地上の幽暗は、不敬虔の醜きを示して、肉體の目を昧まししに、天上の光は、敬虔の美しきを顕して、霊の目を照せり。故に爾は幽暗より光に曳き出すハリストス我等の神を識れり。彼に我等の霊を救ひて照さんことを祈り給へ。

ハリストスの伝道師、十字架を以て誇と為す者よ、爾は聖なる熱切の愛を以て、愛する者を愛せらるる者に於ける繋ぎとして、実に萬事に超えて尊き者と為せり。故にハリストスの囚人と名づけられ、難難の辛きを凡の逸楽より甘き者として受け、遂に尊き終を以て釋かれて.爾の主宰と共に居るなり。彼に我等の霊を救ひて照さんことを祈り給へ。


   光栄、第六調。(修士コスマの作)。
ハリストスの教会に使徒の最尊き祭、我等衆の救を助くる者は至れり。故に我等霊妙に祝ひて彼等に呼ぶ、幽暗に在る者に神霊の日の光線を施しし燈よ、慶べ、神聖なる教の動なき基たるペトル及びパワェル、ハリストスの友、貴き器よ、慶べ。見えずして我等の中に来りて、歌を以て爾等の祭を讃め揚ぐる者に無形の賜を施し給へ。
   今も
生神女よ、爾は実の葡萄の枝、我等の為に生命の果を結びし者なり、女宰よ、爾に祈る、聖使徒と共に我が霊の憐を蒙らんことを祈り給へ。

   大詠頌。

   讃詞、第四調。
使徒の上座にして/全世界の教師なる者よ、/
世界に平安、/我が霊に大なる憐を賜はんことを/
萬有の主宰に祈り給へ。//


發放詞。



聖体礼儀

真福詞は、使徒ペトルの規程の第三歌頌、四句に。使徒パワェルの規程の第六歌頌、四句に。

   讃詞、第四調。
使徒の上座にして/全世界の教師なる者よ、/
世界に平安、/我が霊に大なる憐を賜はんことを/
萬有の主宰に祈り給へ。//

   小讃詞、第二調。
主よ、爾は堅固にして神妙なる伝道師、爾の使徒の首たる者を、爾の福の楽みと安息とに納れ給へり、独心中の事を知る者よ、爾彼等の労と死とを凡の果実の獻物より勝りて受けたればなり。

   提綱、第八調。
其聲は全地に伝はり、其言は地の極に至る。句、諸天は神の光栄を伝へ、穹蒼は其手の作為を誥ぐ。使徒の誦読みはコリンフ書193端。

「アリルイヤ」、第一調、主よ、諸天は爾の奇異なる事を讃栄せん。句、神は聖者の大会に於て畏るべし。

福音經の誦読みはマトフェイ67端。

領聖詞、「其聲は全地に伝はり、其言は地の極に至る」(第18聖詠5)。

順序の使徒及び福音経は預め之を読む。
知るべし、聖使徒の祭日若し主日に當らば、主日に用いる所皆之を先にす。