聖列祖の主日

知るべし、本主日に當る所の聖人の奉事は是を舎きて、前の金曜日の晩堂課に行ふ。

「スボタ」の小晩課を歌ふこと常の如し。

   大晩課

常例の「カフィズマ」の後に「主よ、爾にぶ」に主日の讃頌三章、及び東(アナトリイ)の三章、又列祖の四句に。第八調。

我等信者は今日列祖の記憶を行ひて、ハリストス贖罪主、彼等を萬民の中に大なる者と為しし主を歌はん。彼は権能を有つ者として、至栄なる諸奇蹟を行ひて、彼等より我等の為に能力の杖たる惟一の神女、夫を識らざる潔きマリヤを顕し給へり。此より花たるハリストス、衆人の為に生命と、竭きざる糧と、永遠の救とを生ぜし者は出でたり。

主宰ハリストスよ、爾は聖なる少者を火より、又ダニイルを獅の口より救ひ、アウラアムと、爾の僕イサアクと、其子イアコフとに福を降し、彼等の裔より我等に似たる者と為るを甘じ給へり、先に躓きし我等の列祖を爾の十字架と復活とを以て救はん為、且死の縲絏を断ちて、古世よりの悉くの死者、爾世世の王に伏拝する者を興さん為なり。

神の少者は焔の中に聖神゜の露にて涼しくせられ、喜びて歩み、其中に在りて秘密に聖三者を、又ハリストスが人體を取ることを預象し、且智者として信を以て火の力を滅せり。義なるダニイルも獅の口を閉づる者と現れたり。仁愛なる救世主よ、彼等の祈祷に因りて、我等をも永遠不滅の火より脱れしめて、爾の国に入るに堪ふる者と為し給へ。

熱信にして聖なる爾の少者は、露の中に在るが如く、火焔の爐に在りて、我等に焦さずして輝きし爾が童貞女よりする降臨を秘密に前兆せり。義なるダニイル、預言者の中に奇異なる者も、爾が神聖なる再臨を明に示して呼べり、我は寶座の建てられ、審判者の坐し、火の河の流るるを見たりと。主宰ハリストスよ、彼等の祈祷に因りて、我等を之より脱れしめ給へ。

   光栄、第六調。(アナトリイの作)。

我等信者は今日凡そ律法の前に在りし諸父、神を愛するアウラアム、許約に因りて生れしイサアク、イアコフ、及び十二の太祖、至りて温柔なるダワィド及び神の旨に適ふ預言者ダニイル等を讃め歌はん。彼等と偕に亦爐を露に変ぜし少者を尊み崇めて、己の聖者の中に讃栄せらるるハリストス神に赦罪を求めん。

   今も、本調の第一の生神女讃詞。

   「リティヤ」に本堂の讃頌。

   光栄、第一調。

大名なる諸預言者は、神言の光線に輝かされて、恒に讃美せらる。彼等は聖神゜の言の結果として、ハリストス神の言ひ難き産を衆に傳へ、至りて奇異なる生を度りて、律法に合ひて世を終へたり。

   今も、生神女讃詞、「視よ、イサイヤの預言應ひて」。

   挿句に主日の讃頌。

   光栄、第三調。(ゲルマンの作)

祭祀を愛する者よ、来りて、聖歌を以て列祖の會を歌ひて、原祖アダム、エノフ、ノイ、メルヒセデク、アウラアム、イサアク及びイアコフ、律法の後なるモイセイ及びアアロン、イイスス、サムイル及びダワィド、彼等と偕にイサイヤ、イエレミヤ、イエゼキイリ、ダニイル、及び十二、亦イリヤ、エリセイ、其他、ザハリヤ、授洗者、及び我が族の生命と復活たるハリストスを傳へし者を讃め揚げん。

   今も、生神女讃詞。

爾は種なく聖神゜に由りて、父の旨を以て、神の子、世の無き先に母なく父より生れし者を妊み、我等の為に父なく爾より在りし者を身にて生み、嬰たる者を乳にて養へり。彼に我等の霊を諸難より脱れしめんことを息めずして祷り給へ。

餅の祝福に讃詞、「生神童貞女よ、慶べよ」。二次。

   次ぎて列祖の讃詞、一次。第二調。

ハリストス神よ、爾は列祖を信に由りて義なる者と為し、彼等を以て諸民より教会を聘定し給へり。聖なる者は光栄に在りて祝ふ、蓋其種より祝福せられたる果は出でたり、是れ種なく爾を生みし者なり。彼等の祈祷に由りて我等を救ひ給へ。

 

早課

「主は神なり」に主日の讃詞、二次。光栄、今も、列祖の。両「カフィズマ」の後に八調經の諸坐誦讃詞。誦読。次ぎて多燭詞、及び諸讃詞、「救世主よ、天使の軍は」。本調の應答歌。

   列祖の坐誦讃詞、第八調。

我等皆聖歌を以てアウラアム、イサアク及びイアコフ、温柔なるダワィド、イイスス及び十二の太祖を讃め揚げん。又属神゜の力を以て火焔を滅しし三の少者を讃め揚げて之にばん、無知なる王の迷を勇ましく責めし者よ、慶べ、且愛を以て爾等の聖なる記憶を祭る者に諸罪の赦を賜はんことをハリストスに祈り給へ。二次。

   光栄、今も、生神女讃詞。

女宰よ、爾の悉くの恩賜の為に、我感謝の讃美を、彼のやもめの二半釐(り)の如く、爾に奉る、蓋爾はおほいと為り、佑助と為りて、常に我を艱難憂愁より脱れしめ給ふ。故に我は燃ゆる爐の中よりせし如く、我を害する者より救はれて、中心より爾にぶ、生神女よ、我を助けて、ハリストス神に諸罪の赦を賜はんことを祈り給へ、我爾の僕は爾を倚頼とすればなり。

規程三篇を歌ふ。主日の、「イルモス」と共に四句に、聖なる三少者の四句に、及び聖列祖の六句に。

聖なる三少者の規程。其の冠詞は、三少者及び大なるダニイルを歌ふ。フェオファンの作。第八調。

   第一歌頌

イルモス、イズライリは乾ける地の如く水を過り、エギペトの禍を免れてべり、我が救主及び神に歌はん。

無原なる言、神に合ふが如く萬世の先に父より生れ、爐の中に異象を以て少者に見られし者を我等讃栄せん。

良族の少者は不虔なる暴虐者の言を勇ましく拒みて、法に違ふハルデヤの飲食を以て己を汚さんことを欲せざりき。

彼等は言を以て霊を養ひ、植物を以て體を養ひて、美味の食にて養はるる者よりは、王の前に顔色の最美しき者と顕れたり。

   生神女讃詞。

ダワィドの裔より出でし少女よ、爾は贖罪主を生みて、エワの耳に注がれたる蛇の苦き毒を醫し給ふ。

聖列祖の規程。其冠詞は、今諸父に讃美を捧ぐ。イオシフの作。第一調。

   第一歌頌

イルモス、ハリストス生る、崇め讃めよ、ハリストス天よりす、迎へよ、ハリストス地に在り、上れよ、地挙りて主に歌へよ、人々よ、楽しみて讃め揚げよ、彼光栄を顕したればなり。

律法の前及び律法の中に輝きし諸父、童貞女より輝き出でし主宰主に正しき意旨を以て事へし者、今隠れざる光を楽しむ者に我等讃歌を奉らん。

第一のアダムを尊まん、彼は造物主の手にて造らるる尊栄を獲、我等衆の原祖と為り、今天の幕に於て選ばれたる衆人と偕に息ふ。

萬有の神主は高潔なる霊を以て禮物を捧けたるアワェリを受け、後に又穢れたる手を以て殺されし彼を神聖なる致命者として光の中に攜へ給へり。

   生神女讃詞

我等ハハリストスの顕見を傳ふる神聖なる言を聞かん、蓋視よ、彼は洞の中に夫を識らざる少女より生る、現れたる星は彼の畏るべき産を博士に示す。

共頌、「ハリストス生る」。

   第三歌頌

イルモス、主よ、爾は爾に趨り附く者の固、爾は昧まされし者の光なり、我が神゜は爾を歌ふ。

主宰よ、ダワィドの少者は神に教へられたる智識を獲て、敬虔に先祖の律法を守れり。

火は敬虔なる者の最潔き體を焚かざりき、其霊を養ふ齋にて湿されたればなり。

三人の少者は爐の中に奇妙に霑されて、全世界の歌頌する讃美を歌ふ。

   生神女讃詞

主宰よ、爾は童貞女の肉體よりする産を我等に示さん為に、爐に於て童貞者の肉體を救ひ給ふ。

   又

イルモス、世の無き前に分離なく父より生れし子、末の日に種なく童貞女より身を受けしハリストス神に呼ばん、我等の角を高くせし主よ、爾は聖なり。

世界の中にシフの造成主に於ける熱心は歌はる、蓋彼はてんの度生と霊の愛とを以て實に其喜を獲て、今生ける者の地に在りて呼ぶ、主よ、爾は聖なり。

奇異なるエノスは口と舌と心とを以て、敬虔にして其神゜の中に萬有の主宰及び神を呼ばんことを望み、潔く地に住み畢りて、栄を受けたり。

聖なる歌を以てエノフを讃美せん、蓋彼は主の喜を獲て、光栄の中に移されて、死より強き者と顕れたり、録されしが如し、神の至りて親しき僕たりしに因る。   生神女讃詞

今萬民のちたる者は童貞女より出づ、ワィフレエムは肉體を取りし言、身にて芻槽に臥したる者を受けて、閉されしエデムを啓く。

共頌、「世の無き前に」。

   應答歌、第二調。

火は少者の為に露に変じ、悲哀は女の為に歓喜に変じたり、蓋天使は両の奇蹟の中に務めて、彼には爐を安息の處に易へ、此には三日目の復活を知らせたり。我が生命の首たる主よ、光栄は爾に帰す。一次。

   第四歌頌

イルモス、主よ、我爾が摂理の秘密を聞き、爾の作為を悟り、爾の神性を讃栄せり。

神妙に智識の照されたる至りて智なるダニイルは、神の恩寵に因りて、獨裁者の夢を解きたり。

全能者よ、爐に於ける少者の苦は奇蹟を輝かす、暴虐者を爾を識る知識に導きたればなり。

調和したる楽器、至りて諧和したる楽歌は勇敢なる者を誘はざりき、黄金の像に伏拝せしめざりき。   生神女讃詞

至りて讃美たる者よ、ワワィロンに在る少者は爐に於て爾の神聖なる子を識りて、歌を以て尊む。

   又

イルモス、イエッセイの根より生ぜし枝及び其花なる讃美たるハリストスよ、爾は童貞女より出で給へり。形なき者且神よ、爾は夫に適かざる者より身を取りて、樹蔭繁き山より来給へり。主よ、光栄は爾の力に帰す。

讃美を神に奉りて、歌を以て實に義なるノイを尊まん、蓋彼は神の一切の誡を行ふことに飾られて、ハリストスの悦を獲たる者と顕れたり。我等中心よりハリストスに歌ふ、主よ、光栄は爾の力に帰す。

ノイよ、神は爾の心情の高潔てんにして、一切に完全なるを見て、明に爾を第二の世界の首導者と顕し給へり、蓋爾は神の命ぜし如く、此の世界の為に洪水より凡そ感覚ある族類の種を拯へり。

神の法を残はずして守り、其時己の族の中に義なりと見れ、昔全能の命に因りて木の方舟を以て禽獣の族類を拯ひたるノイを、我等敬虔に歌を以て讃美せん。

福たるノイよ、爾を尊む我等の為に、爾の記憶は、中心より爾の尊貴なる習慣と神聖なる度生とを讃美する者の霊及び心を常に楽しましむる感動の酒を流す。   生神女讃詞

今我等の贖罪は芻槽に臥し、赤子として襁褓に裹まれ、東の王たる博士は来りて、之を潔き者より生れし神及び王として見、中心より伏拝して禮物を獻ぐ。

共頌、「イエッセィの根より」。

   第五歌頌

イルモス、隠れざる光よ、何ぞ我を爾の顔より退けし、外の闇は憐なる我を掩へり。祈る、我を返して、我が途を爾の誡の光に向はしめ給へ。

救世主よ、爾の役者たる大なるダニイルは三人の神智なる少者と共に律法を習ひて、之を諱まざりき、乃爾恩者より力を受けて、雄雄しく暴虐者に勝てり。

人を愛する主よ、ダニイルは霊の中に爾の奥義を習ひて、智慧の潔きを以て、爾を人の子の如き者にして、雲に乗りて来る萬民の審判者及び王として見たり。

嗚呼諸子よ、爾等の身は青玉よりも美しくして、金色の暁の如く敬虔の熱愛に燃え、爐の中に欣ばしく歩みて、全世界の拍手を聚む。

   生神女讃詞

童貞女よ、神妙なるダニイルは爾を山と録し、三人の少者は爾の神聖なる産を露を注ぐ焔と見て、歌を以て之を救主、造成者及び主宰として讃め揚ぐ。

   又

イルモス、和平の神、仁慈の父よ、爾我等に和平を賜ふ爾の大なる議事の使者を遣し給へり。故に我等神を知る光に導かれて、夜過ぎて朝に爾人を愛する主を崇め讃む。

聖なる讃歌を以てシムは尊まるべし、彼は父の降福を増殖し、神の前に嘉せらるる者と顕れ、列祖の會に加はりて、生ける者の地に欣ばしく息ふ。

アウラアムは神の友として、己の造成主の日を見るを得て、属神゜の悦に満たされたり。彼をハリストスの神聖なる先祖として、我等皆正しき意思を以て尊みて讃め揚げん。

至りて福たるアウラアムよ、爾は人の見るを得べき如く聖三者を見て、其親しき友として之を待せり、故に奇異なる賓客の接待の賞を受けて、無数の諸民の信に由る父と為れり。

   生神女讃詞

円満の者は我等の為に身にて虚しくなり、始なき者は始を受け、富める者は貧しくなり、神たる言は赤子として言なき者の芻槽に臥し給ふ、古世よりの悉くの者を改め造らん為なり。

共頌、「和平の神」。

   第六歌頌

イルモス、罪の淵、過の暴風は我を擾して、重き失望の深處に引く、嗚呼主宰よ、爾の強き手をペトルに於けるが若く我に伸べて、我を救ひ給へ。

嗚呼ダワィドの智なる子孫よ、爾等は言の力にて霊の慾を制して、ハルデヤ民の地の司と為れり、蓋徳は之を得たる者に尊貴を與ふるを知る。

昔ダニイルは生を施す死の状を衣て、ハルデヤ人が不虔に神と思へる至りて悪しき龍を食にて殺し、又智慧を以て悪心の祭司等を滅せり。

   生神女讃詞

生神童貞女母よ、爾の祈祷を以て、審判の日に於て、爾の子を我の為に慈憐なる審判者、苦を脱れしむる者と為し給へ、蓋我獨爾に我が恃を負はしむ。

   又

イルモス、海の猛獣はイオナを受けしまま産児の如く腹より出せり。童貞女に入りて身を受けし言は其の傷なきを守りて通れり、蓋自ら壊に従はず、生みし者をもそこなはずして守り給へり。

至福なるイサアクよ、爾は父に於ける従順に因りて、祭に獻ぜられん為に牽かれて、明にハリストスの苦の像と為れり、之に因りて讃美せられ、實に神の親しき僕と顕れて、衆義人と偕に住ふ者と為れり。

イアコフは萬有の神の最忠信なる役者と顕れたり、故に天使と角力を為し、神を見る智慧と名づけられ、寐ぬる時には神聖なる梯、其上に仁慈に由りて肉體を衣たる神の立てるを見たり。

父に孝順なるイオシフは、宰られて穴に置かれたるハリストスの預象と為らん為に、穴に投げられ、又賣られたり、貞潔と義とを守り、諸慾を制する眞の王と為りて、エギペトに麦を予ふる者と為れり。

   生神女讃詞

常に父及び聖神゜と偕に在す者は地上に幼き子と知られ、暗にて地を包む者は襁褓に包まれて、言なき者の芻槽に臥し給ふ。故に我等今喜びて種なき産の前期を祝ふ。

共頌、「海の猛獣は」。

   小讃詞、第六調。

三重に福たる者は手の記したる像を敬はずして、記されぬ神性に擁護せられて、火の劇場に栄を獲たり。彼等は堪へ難き焔の中に立ちて、神を呼べり、嗚呼寛宥の主よ、急げ、慈憐なるに因りて速に我等を助け給へ、爾は欲する所能せざるなし。

   同讃詞

昔戦ふエギペト人と戦はるるエウレイ人とを試みたる爾の手を伸べよ。我等を遺つる毋れ、恐らくは我等を貪る死と我等を悪むサタナとは我等を噛まん、乃我等に近づきて、我等の霊を宥め給へ、昔ワワィロンに於て爾の少者を宥めしが如し、蓋彼等は断えず爾を讃栄し、爾の為に爐に投うたれて、其中より爾にべり、寛宥の主よ、急げ、慈憐なるに因りて速に我等を助け給へ、爾は欲する所能せざるなし。

   第七歌頌

イルモス、敬虔なる少者はワワィロンに於て黄金の像に伏拝せずして、火の爐の中に霑されて、歌を詠ひて云へり、先祖及び我等の讃栄せらるる神よ、爾は崇め讃めらる。

神を敬ふ聲は火の中より全能者に呼はりたり、蓋神聖なるアザリヤは詠會を為して、歌を詠ひて云へり、我が先祖の神は崇め讃めらる。

少者の簫は明に爐の中に彼等に現れし萬有の神全能者を傳ふ、彼等歌を詠ひて云へり、我が先祖の神は崇め讃めらる。

王は爐に投げられたる三人を見たるに、第四の者の形を見る時之を神の子と名づけて、衆に呼べり、我が先祖の神は崇め讃めらる。

   生神女讃詞

神福なるダニイルよ、爾は神聖なる光に照されたる智慧を有ちて、明に童貞女の産、秘密の預象を以て像らるる者を預見して呼べり、我が先祖の神は崇め讃めらる。

   又

イルモス、偕に敬虔に養はれし少者は、不虔の命を顧みずして、火の嚇を恐れず、乃焔の中に立ちて歌へり、先祖の神よ、爾は崇め讃めらる。

アナニヤ、アザリヤ、ミサイルは、ダニイルと偕に歌はるべし。彼等は火の爐を滅し、獅子の奮迅をとどめ、聲を合せてハリストスに詠へり、先祖の神よ、爾は崇め讃めらる。

誘試と烈しき憂患とに苦しみて法に違はざりしイオフは、至りて忠信にして、温柔、善良、公義、完全、てんなる神の僕と名づけられて呼べり、先祖の神よ、爾は崇め讃めらる。

信を以てモイセイ、アアロン及びオルを尊み、イイスス及び成聖せられしレワィ、ゲデオン及びサムプソンを讃め揚げて呼ばん、先祖の神よ、爾は崇め讃めらる。

   生神女讃詞

視よ、預言者の預言せし如く、婚姻に與らざる者は神を孕みて、之をワィフレエムの洞に生まん為に明に往く、我等皆之に歌ふ、先祖の神よ、爾は崇め讃めらる。

共頌、「偕に敬虔に養はれし少者は」。

   第八歌頌

イルモス、ハルデヤの窘迫者は怒に堪へずして、敬虔の者の為に爐を七倍熱くしたれども、上の力にて其の救はれしを見て、造物主と救世主に呼べり、少者よ、崇め讃めよ、司祭よ、讃め歌へ、民よ、萬世に尊み崇めよ。

敬虔の者はアウラアムの良族たるを守らんと務めて、彼に適ふ信と望との基、又試誘の中に堪忍と堅固とを獲て呼べり、司祭よ、主を讃め歌へ、民よ、世々に彼を尊み崇めよ。

聖なる少者は星の如く輝きて、地を天と為し、敬虔の光を照らして、全世界の慶賀の會を集めて、誘惑より救ひし主宰に歌ふ、少者よ、崇め讃めよ、司祭よ、讃め歌へ、民よ、萬世に尊み崇めよ。

ダワィドの子孫は火の燃ゆる爐を勇ましく滅し、獅子の口を塞ぎて、今悦びて爾恩主、萬有の王に歌ふ、少者よ、崇め讃めよ、司祭よ、讃め歌へ、民よ、萬世に尊み崇めよ。

   生神女讃詞

至浄の者よ、至りて智なるダニイルは秘密に爾の産の事を教へ、神智なる三人の少者は之を預め像る、蓋彼等は預徴に由りて言ひ難く爾の腹より出でし者を見たり。少者は彼を崇め讃め、司祭は讃め歌ひ、民は萬世に尊み崇む。

   又

イルモス、露を出す爐は天然に超ゆる奇蹟の象を顕せり、蓋受けし所の少者を焚かず、神性の火が入りし所の童貞女の腹を焚かざる如し。故に我等歌ひて呼ばん、悉くの造物は主を崇めて、萬世に讃め揚げよ。

我等今日古世よりの尊き諸父、アダム、アワェリ、シフ、ノイ、エノス、エノフ、アウラアム、メルヒセデク及びイオフ、イサアク及び忠信なるイアコフの神聖なる記憶を行ひて呼ぶ、悉くの造物は主を崇めて、萬世に讃め揚げよ。

我等は神聖なる諸父の神の愛する隊、ワラク及びナファン、エレアザル、イオシヤ及びダワィド、イエッファイ、将来の事を見るサムイルを讃め揚げて呼ばん、悉くの造物は主を崇めて、世々に讃め揚げよ。

歌を以て神の預言者に讃美を捧げて、イオシヤ及びミヘイ、ソフィニヤ及びアウワクム、ザハリヤ及びイオナ、アゲイ及びアモス、アウディイと偕にマラヒヤ及びナウム、イサイヤ及びイエレミヤ、イエゼキイリ亦ダニイル、イリヤ及びエリセイを讃め揚げん。

   聖三者讃詞

我等信者は三聖の詞を以て至聖なる三者、無原なる父、子、及び義なる聖神゜三位の惟一者を歌頌せん。凡そ呼吸ある者は彼を讃栄して呼ぶ、悉くの造物は主を崇めて、萬世に讃め揚げよ。

   生神女讃詞

ハリストスよ、爾は言ひ難き言に因りて童貞女の血より身を取り慈憐の多きに因りて純全なる赤子として洞穴に生るる者と顕れたり。星は遠くより爾を博士に示して、信を以て呼ばしめたり、ハリストスを歌ひて、世世に讃め揚げよ。

共頌、「露を出す爐は」。

   第九歌頌

イルモス、潔き童貞女よ、我等爾に由りて救はれし者は爾を實に生神女と承け認めて、無形の軍と偕に爾を崇め讃む。

至りて福なる少者よ、爾等は望む所の終に至りて、望の極なる者の前に天の第宅に立ち給ふ。

爾等涙を以て農業を為したれども、喜を以て善き耕作の結果として不朽の穂を穫りたり。

今宜しきに合ひて爾等に光は輝き、心の楽は華さけり、蓋爾等は悲の遠ざかりし所に住む者と為れり。

   生神女讃詞

童貞女よ、爾は死の牧場を闔せり、蓋生を施す主、信を以て爾を崇め讃むる人々を活かす者を生み給へり。

   又

イルモス、我奇異にして至栄なる秘密を瞻る、洞は天と為り、童貞女はヘルワィムの寶座と為り、芻槽は容れ難きハリストス神の臥し給ふ置き所と為れり、我等歌ひて、彼を崇め讃む。

主よ、昔大智なる女子、アンナ及びイウディフ、デワォラ、オルダ、イアイリ、エスフィリ、サルラ、モイセイのマリアム、ラヒリ、レワェカ及びルフは爾の力を以て異能を行へり。

爐を滅しし聖なる少者、及び預言者ダニイル、并に悉くの義者、律法の前に美しく輝き、律法の後にも主宰の悦を獲たる者を聖歌を以て尊まん。

アウラアムの子孫たる上智にして神聖なる諸預言者は、アウラアム及びイウダより生れし神の言を聖神゜に藉りて預言せり。イイススよ、彼等の祈祷に因りて衆を憐み給へ。

萬物は爾等の記憶にて聖にせられ、慶ひて歌ひ、謹みて呼ぶ、福たる者よ、爾等を讃美する者が、永遠の福を獲ん為に常に主に祷を奉り給へ。

   生神女讃詞

童貞女に藉りて我を衣たる父の言は臨みて、洞の中に混淆なく生れ給ふ。造物は祝ひて、感謝の聲を以て其慈憐に由る至聖なる降臨を崇め讃めよ。

共頌。「我等奇異にして至栄なる秘密」。

   光耀歌は主日の。

   光栄、列祖の。

アダムを崇め讃め、亦アワェリ、シフ及びエノス、エノフ及びノイ、アウラアム、イサアク及びイアコフ、モイセイ、イオフ及びアアロン、エレアザル及びイイスス、ワラク、サムプソン及びイェファイ、ダワィド及びソロモンを崇め讃めん。

   今も、

大なる日造物主は夫を識らざる童貞女より出でて、アダムの子孫を照さん為にワィフレエムに急ぐ。故に列祖の至りて輝ける記憶は此の奇蹟を示す。

「凡そ呼吸ある者」に主日の讃頌四句を立つ、及び聖列祖の四句。第二調。

我等皆今尊き列祖の記憶を行ひて、其神に悦ばるる度生、彼等を偉大にせし者を歌ふ。二次。

句.主我が先祖の神よ、爾は讃揚せられ、爾の名は世々に讃美讃栄せらる。

少者は火の力を滅して、爐の中に楽しみて、全能の神を歌へり。

句、蓋爾は凡そ我等に行ひし事に於て義なり。

預言者ダニイルは穴に閉され、猛獣と共に居る者と為りて、其猛烈に触れざる者と顕れたり。

   光栄、第七調。(ゲルマンの作)。

皆来りて、信を以て律法の前の諸父、アウラアム及び之と偕にする者の期年の記憶を慶ひ、イウダの族を宜しきに合ひて尊み、ワワィロンに於て爐の火を滅したる少者を聖三者の象として、ダニイルと共に讃め揚げ、預言者の預言を固く執りて、イサイヤと偕に聲を揚げて呼ばん、視よ、童女は孕みて、子エムマヌイルを生まん、此れ神我等と偕にするなり。

今も、「生神童貞女よ、爾は至りて讃美たる者なり」。

   大詠頌。聯祷及び發放詞。

   福音の讃頌。第一時課。最後の發放詞。

 

聖體禮儀

眞福詞は、八調經の、六句に、又列祖の、第三歌頌、四句に。聖入の後に主日及び列祖の讃詞。光栄、今も、列祖の小讃詞。

提綱、諸祖の歌。第四調。主我が先祖の神よ、爾は讃揚せられ、爾の名は世々に讃美讃栄せらる。句、蓋爾は凡そ我等に行ひし事に於て義なり。使徒は列祖の、コロサイ書257端。「アリルイヤ」、第四調、司祭の中にモイセイ及びアアロンあり、彼の名を呼ぶ者の中にサムイルあり、句、彼等主に呼びしに、主之に聴けり。

福音經は、ルカ76端。領領詞、天より主を讃め揚げよ、至高に彼を讃め揚げよ。又、義人よ、主の為に喜べ、讃栄するは義者に適ふ。

知るべし聖なる三少者及び聖預言者ダニイルの記憶、若し聖列祖の主日に當らば、彼等の奉事を主日の奉事に合せて歌ふこと左の如し。

小晩課には、「主よ、爾にぶ」に、讃頌は主日及び生神女の、常例の如し。

大晩課には、「主よ、爾にぶ」に、讃頌は主日の三章、列祖の三、預言者ダニイルの二、第四調、「奇異なるダニイル」、及び三少者の二、同調、「至福なる者よ」、光栄、列祖の、第六調、「我等信者は今日凡そ律法の前に在りし諸父」、今も、生神女讃詞、調の第一。聖入、提綱は本日の、「リティヤ」に、讃頌は本堂の、及び預言者ダニイルの、第四調、「奇異なる預言者よ」、「主よ、爾にぶ」に載す、其終の讃頌。又少者の、同調、「奇妙なるダニイルよ、苛虐者は爾の智慧の言と少者の智識とを奇として」、「主よ、爾にぶ」に載す、其終の。又第二調、「信者よ、今日預言者ダニイル」。光栄、列祖の、第一調、「大名なる諸預言者は」、今も、生神女讃詞、「視よ、イサイヤの預言應ひて」。挿句に、讃頌は主日の、光栄、列祖の、第三調。「祭祀を愛する者よ、来りて」、今も、預言者の、第六調、「主よ、神の旨に適ふダニイルは」。餅の祝福に、讃詞は「生神童貞女よ、慶べよ」、二次、及び列祖の、一次。「願はくは主の名は崇め讃められて」、三次。第33聖詠、「我何の時にも主を讃め揚げん」。使徒経講義の誦読。徹夜堂課を行はざる處には、晩堂課に「常に福にして」及び聖三祝文の後に聖列祖の小讃詞。

【注意】早課には、「主は神なり」に、讃詞は主日の、二次、光栄、少者の、今も、列祖の。「カフィズマ」の後に、坐誦讃詞は主日の、其生神女讃詞と共に。福音經講義の誦読。多燭詞の後に、諸讃詞、「救世主よ、天使の軍は」。應答歌は本調の、坐誦讃詞は列祖の。品第詞及び提綱は本調の。福音經は主日の。第50聖詠。主日の讃頌及び其他。規程は主日の、「イルモス」と共に四句に、預言者及び少者の二規程共に六句に。毎歌頌に預言者の三讃詞を誦して、生神女讃詞を措く。少者の始の二句を一に合せて、次に一の讃詞、及び生神女讃詞を誦す。又列祖の四句に。期く光栄今もの外に十二句を立つ、總べて十四句。共頌は「ハリストス生る、崇め讃めよ」。第三歌頌の後に、小讃詞及び同讃詞并に坐誦讃詞は預言者の、光栄、少者の、今も、應答歌、列祖の。并に誦読。第六歌頌の後に、小讃詞及び同讃詞は列祖の。次に祭日略解を読む。第九歌頌の後に、光耀歌は主日及び列祖の、光栄、預言者の、今も、「大なる日造物主は」。「凡そ呼吸ある者」に、讃頌は主日の四、及び聖列祖の四、其附唱と共に、第一「主我が先祖の神よ」、第二「蓋爾は凡そ我等に行ひし事」。光栄、列祖の、第七調、「皆来りて、信を以て律法の前の諸父」、今も、「生神童貞女よ、爾は至りて讃美たる者なり」。大詠頌。聖三祝文の後に復活の讃詞。聯祷及び發放詞。光栄、今も、福音の讃頌を前院に歌ふ。第一時課。第一時課に、讃詞は主日の、光栄、列祖の、今も、時課の生神女讃詞。聖三祝文の後に、小讃詞は列祖の、及び其他、并に最後の發放詞。第三時課に、讃詞は主日の、光栄、預言者の、今も、時課の生神女讃詞。聖三祝文の後に、小讃詞は列祖の。

聖体禮儀には、眞福詞は本調の、四句を立つ、列祖の第三歌頌、四句、預言者の第六歌頌、四句。聖入の後に、讃詞は主日の、次に聖人等の。光栄、小讃詞、預言者の、今も、列祖の。提綱は諸祖の歌及び聖人等の。使徒及び福音經は列祖の主日の、及び聖人等の。主日の順序のは是を舎きて誦せず。領聖詞は「天より主を讃め揚げよ」、又「義人よ、主の為に喜べ」。

【注意】大聖入の記憶若し斯の主日に當らば、其奉事も亦之と同じく歌ふ、唯多燭詞の後に、今も、坐誦讃詞は列祖の。聖体禮儀に、提綱は列祖及び聖人の。其他一切の奉事は上に載する所の如し。