主宰の祭日の聖体礼儀アンティフォン


日本はロシアの伝統を受けて、主日聖体礼儀のアンティフォンでは、102、145聖詠と真福詞が歌われます。これはエルサレムの聖サワ修道院の伝統です。しかし主宰の祭日(復活祭、降誕祭、昇天祭など)には、コンスタンティノープルの伝統にのっとって、聖詠の句の間に「救世主や、生神女の祈祷によって我等を救い給え」(第1アンティフォン)、「・・・・・・神の子や、爾にアリルイヤを歌う者を救い給え」(第2アンティフォン)などのリフレイン(附唱)が歌われます。(ギリシア系教会では主日も「救世主や・・・」で歌われます。)

日本では一般的に、聖詠の句もリフレインもを聖歌隊が歌うことが多いですが、まずソロが「救世主や・・・」を一人で歌って手本を示し、続いて会衆(聖歌隊)がリフレインを歌う、ソロが聖詠の句、会衆リフレイン、というふうに繰り返すと、多くの人が簡単に参加できます。聖歌隊が歌う場合も、繰り返しの部分だけを4声にするなどすると、メリハリがつきます。ここに示した楽譜は4声ですが、単音の場合は全員でソプラノのメロディを歌えばOKです。

降誕祭を例に挙げます。他の祭日も、リフレインは同じで、ソロの歌う聖詠の句だけが変わります。聖詠の句は祭日経(移動祭日の場合は五旬系経など)に載っています。ソロと会衆(または聖歌隊)の掛け合いでやってみると、歌いやすいし、楽しさもいっぱいです。

最初のソロの歌で、全体の雰囲気が決まるので責任重大です。快活にちょっと早めに歌った方がアンティフォンらしい「行くよ」という感じが出ると思います。ソロの歌は「まっすぐ」でもかまいませんが、同じメロディにあてはめて歌った方が、リフレインを呼び込む感じがあります。

降誕祭第1アンティフォン、第110聖詠


このメロディはロシアやアメリカでもよく歌われているものです。ロシアの楽譜にはズナメニイからと書かれていました。

ソロ 附唱、救世主や、生神女の祈祷に因りて我等を救い給え。ソロはソプラノの主旋律で歌う

(詠)  附唱、救世主よ、生神女の祈祷に因りて我等を救い給え。

ソロ 第一句、主よ、我心を全うして爾を讃栄し、爾の悉くの奇迹を傳へん。同じメロディにあてはめて歌う

(詠)  附唱、救世主や、生神女の祈祷に因りて我等を救い給え。

ソロ 第二句、義者の集議の中、及び會の中に於て主の所為は大なり。

(詠)  附唱、救世主や、生神女の祈祷に因りて我等を救い給え。

ソロ 第三句、凡そ之を愛する者の為に慕ふべし。

(詠)  附唱、救世主よ、生神女の祈祷に因りて我等を救い給え。

ソロ 第四句、其の所為は光栄なり、美麗なり、其義は永く存す。

(詠)  附唱、救世主や、生神女の祈祷に因りて我等を救い給え。

ソロ   光栄は父と子と聖神に帰す、今も、何時も世々にアミン

(詠)  附唱、救世主や、生神女の祈祷に因りて我等を救い給え。


第2アンティフォン 111聖詠


第2アンティフォンも同様に行います。今度はリフレインが「童貞女より生まれし神の子や、我等爾にアリルイヤを歌う者を救い給え」に変わります。他の祭日も「○○○○神の子や」の部分が変わるだけですから、ここだけ入れ替えれば応用できます。最後に「光栄は」に続いて「神の独生の子」が歌われます。「神の子や」か「神の子よ」か賛否両論ありますが、私は「や」の方が声が明るくなるので、「や」をとりましたが、「よ」でもかまいません。祈祷書は「よ」になっています。

ソロ 附唱、童貞女より生れし神の子や、我等爾に「アリルイヤ」を歌ふ者を救い給え。

(詠) 附唱、童貞女より生れし神の子や、我等爾に「アリルイヤ」を歌う者を救い給え。

ソロ 第一句、神を畏れ、其の誡を極めて愛する人は福なり。

(詠) 附唱、童貞女より生れし神の子や、我等爾に「アリルイヤ」を歌う者を救い給え。


ソロ 第二句、其の裔は地に力あり、正直の者の族は祝福せられん。

(詠) 附唱、童貞女より生れし神の子や、我等爾に「アリルイヤ」を歌う者を救い給え。

ソロ 第三句、富と財とは其家にあり、其義は永く存す。

(詠) 附唱、童貞女より生れし神の子や、我等爾に「アリルイヤ」を歌う者を救い給え

ソロ 第四句、正直の者の為に光は闇冥の中に出づ、彼は慈あり恵ありて義なる者なり。

(詠) 附唱、童貞女より生れし神の子や、我等爾に「アリルイヤ」を歌う者を救い給え。

(詠)光栄は父と子と聖神に帰す、今も何時も世々にアミン、神の独生の子・・・